イスラエルの企業、NSOは、開発したスパイウエア(ハッキング)、ペガサスが、国際的なスパイ行為に用いられたとして、世界的にも問題となっている会社である。そのペガサスをイスラエルの警察が国内で使って、民間人の監視をしていると、2週間ほど前に、指摘されていた。
ペガサスを使うと、対象者の電話をハッキングし、スマホのデータを勝手にダウンロードしたり、カメラや録音機能を勝手に捜査することも可能になる。
サウジアラビアで、ジャーナリストのカショギ氏が殺された際にも関与していた可能性がある他、パレスチナ人権処団体にも使われていたとして、問題になった。
イスラエル国内では、警察が、数人の市長や、ネタニヤフ前首相への抗議行動の主催者、政治家や、LGBTパレードに反対する活動家などが対象になっていたとみられる。いずれも治安維持のためではあると思うが、正式な認可がない中での行為は、重要な人権侵害にあたる。
これについて、マンデルビット司法長官は、ただちに調査を命じ、そのような諜報行為はすぐに停止する様命じた。これまでのところ、警察は、容疑を否定していたが、1日、警察は、第二次調査の中で、疑わしい状況があったと認める声明を出した。
法務省は、この件に関する調査委員会を設立する。元モサド技術責任者など、情報関係者などからなり、最終報告は、7月1日の予定。
なお、NSOのCEOアサフ・シャレブ氏によると、すでに、ペガサスが、イスラエル人の携帯電話の番号にはアクセスできないようにしたと発表している。
www.timesofisrael.com/in-about-face-police-appear-to-admit-misuse-of-nso-phone-hacking-tech/
<石のひとりごと>
イスラエルでは公的機関への監視が、本当に厳しい。オリーブ山通信では、まだ着手できていないが、ネタニヤフ元首相の汚職審議もまだ続いているところである。