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憎しみの連鎖:イスラエル・パレスチナ関係
イスラエルでは、ガザからの発火物を付けた風船攻撃が再開された他、国境で防護壁を建築している労働者が銃撃されるなどして、対処に追われている。
西岸地区では、アッバス議長が西岸地合併問題から、イスラエルとパレスチナ自治政府の治安における協力を全面的に遮断したことから、西岸地区各地で衝突が発生している。また、パレスチナ人同士の衝突か、子どもが流れ弾に当たって死亡するという悲しいニュースが続いた。
1)パレスチナ人女性:イスラエル軍の実弾で死亡
毎回報道されていないが、西岸地区内部では、イスラエル軍とパレスチナ人の間で、衝突が頻繁に発生している。7日金曜、イスラエル軍はテロ活動を抑える目的でジェニンに侵攻。パレスチナ人数百人の間で衝突が発生した。
この時にイスラエル軍の銃撃で、23歳のパレスチナ人女性、ダリア・アフマド・スレイカンン・サムディさんが死亡したと、パレスチナ自治政府は主張している。それによると、ダリアさんは、衝突見て、子どもを守るために窓を閉めようとした時に銃撃にあったとのこと。
www.timesofisrael.com/palestinians-say-23-year-old-woman-killed-during-clashes-with-idf/
また7日、これはイスラエル軍に関係したかどうかは不明だが、東エルサレムのパレスチナ人地区シロワンで、家にいたハニーン・アロウミちゃん(4)が、流れ弾に当たって死亡した。この時、外で言い争いがあったのちに銃撃が聞こえたとのことであった。同様の事件で9歳児が死亡している。
2)10年前にイスラエル兵2人殺害のパレスチナ人を逮捕
イスラエル治安部隊は、2010年に、エリアズ・ペレツ少佐と、イラン・スビアトコブスキー軍曹の2人を殺害した容疑でアブダラ・ダグメ容疑者(38)を逮捕した。ダグメ容疑者は、当時、ガザの国境に爆弾をしかけようとしてイスラエル軍と衝突。その時に、手榴弾を奪おうとして暴発した際に2人の兵士を死亡させたとのこと。
今回、ダグメ容疑者は、兄に骨髄を提供するために、ガザからイスラエルに入国しようとした際に、逮捕された。ネタにタフ首相は、何年たっても、我々に害を与えるものが放置されることはないと述べた。その後、ダグメ容疑者は、
予定通り、病院で、兄への骨髄提供を終えている。
このように、ガザや西岸地区のパレスチナ人も、イスラエル国内で治療を受けることが可能だということである。しかし、アッバス議長が、西岸地区の合併問題にからんで、イスラエルとの協調をすべて放棄したことから、イスラエルの病院で治療を受けているパレスチナ人のイスラエルへの入国許可が半分に減少。治療を受けられない人もでてきている。
www.timesofisrael.com/10-years-on-israel-arrests-suspect-in-gaza-attack-that-killed-2-soldiers/
東エルサレムで拡大する新型コロナ感染
東エルサレムは、イスラエルが主権を主張する地域ではある。しかし、その中でも、多くの地域がユダヤ人が入りにくいパレスチナ人100%で、イスラエルに敵意を持つ地域であることから、コロナ対策が十分でないと、以前から指摘されていた。
その東エルサレムで、急激な感染拡大が指摘されている。5月の感染者は150人だったが、3891人になっている。(数字が信頼できるかどうかは不明)イスラム教とは、先月エイド・アル・アドハという大きな例祭があったので、その影響ともみられているが、西エルサレムやイスラエル国内での労働中に感染したの指摘もある。
コロナの第一波のときは、エルサレム市は東エルサレムのパレスチナ人との比較的よい協力の元、感染を最小限に抑えることができた。しかし、第二波からは、イスラエルとパレスチナの間の協力が途絶えているという。
www.timesofisrael.com/east-jerusalem-buckles-under-viruss-2nd-wave-while-largely-ignored-by-israel/