昨日発表のダリウス1世の石片は偽物だった!:イスラエル考古学庁が正式に訂正 2023.3.3

Experts work to examine and preserve the Darius I potsherd discovered in Tel Lachish in December 2022. The potsherd was believed to be the first written evidence of Persian king Darius the Great discovered in Israel, but later found to not be authentic. (Saar Ganon/IAA)

昨日紹介したダリウス1世の名前が彫り込まれた石片が、テル・ラキシュで、みつかったとお伝えした件。

このニュースが出るや否や、この石片は昨年夏に、ラキシュに調査に来ていた外国の調査隊が、人工的にダリウス1世の名前を掘り込んだものであったことが判明した。

それによると、その調査隊の女性指導者が、学生たちに、古代アラム語で、「ダリウス1世の24年」と掘り込んで見せたものであったという。女性隊員は、それをあやまって、そのままそこに置いてきたとのことであった。

そんな紛らわしいものを、発掘現場に置き忘れることは、絶対にしてはならないことである。考古学庁では、外国の調査隊の受け入れやルールについての見直しをするとのこと。

しかし、石片は、ギデオン・アブニ教授ら、考古学庁のエキスパートが調査した上で、本物だと発表されていたわけである。考古学庁のアブニ教授は、この誤認の責任を負うとしている。

しかし、こうなると、他の考古学的な遺跡にも若干、疑いが出てくるというものである。。

www.timesofisrael.com/antiquities-authority-ancient-shard-with-darius-inscription-is-not-authentic/

www.jpost.com/archaeology/article-733292

このニュースは、全世界にファンファーレとともにニュースとして流された。オリーブ山通信でも報じたので、どうしたものかと思う。とりあえず、前の記事は撤去させていただいた。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。