エルサレムでは12日も朝から4件のナイフテロが発生した。西岸地区や、旧市街ではなく、住宅街や、公共交通機関の路面電車駅とバスの中でのテロである。
テロが解決に向かわず、徐々に身近になってきており、エルサレム住民たちの間に、不安といらだち、怒りが広がっている。
1)自転車の13才刺されて重傷 www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4709978,00.html
エルサレム北部ピスガット・ゼエブ(東エルサレム)で、午後3時半ごろ、歩道を歩いていた男性(25)を、パレスチナ人2人組がナイフで刺し、そのまま進んで、次に自転車に乗っていた少年(13)を刺した。
テロに気づいた歩行者が追跡したが、一人は逃げる途中に車にはねられ、もう一人は、異変に気づいた警察官らに撃たれた。テロリストは、ベイト・ハニナに住むパレスチナ人のアフマドとマフマド・マンソー兄弟(13才、15才)
自転車で刺された13才少年は、病院に収容されたが、瀕死の重傷となっている。
2)公共交通機関内でのテロ
上記事件に先立つ12日午後1時すぎ、エルサレム北部、弾薬の丘(警察本部近く)の路面電車駅で、女性テロリスト(18)が、警察官を刺した。駆けつけた別の警察官が撃って負傷させた。刺された警察官は軽傷だった。
12日夜になり、エルサレム郊外へのバス185番で、エルサレムの入り口付近を走行していたバスの後部座席で、テロリストが兵士を刺し、その銃を奪おうとした。
付近の乗客が取り押さえようとしているのを察した運転手がバスを停止。乗り込んで来た警察官らと乱闘になった末、犯人は射殺された。刺された兵士は中等度の負傷。
テロ発生で混乱する1号線:http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/201783#.VhwxkqUWnA8
この他12日午前中には、旧市街ライオン門で、ナイフで治安部隊兵士をテロリストが襲った。幸い、ナイフは兵士のベストを刺しただけですんだが、静止命令に従わなかったテロリストは射殺された。
射殺されたパレスチナ人は、東エルサレム、ジャベル・ムカバ在住のムスタファ・ハティブ(18)と判明。
<10代テロリストの親たち> http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/201780#.Vhwry6UWnA8
今回のテロの波に関わっているテロリストは10代若者たちがほとんどである。ハマスらの扇動に純粋な子供たちが反応しているのである。
パレスチナメディアウオッチによると、パレスチナ自治政府は、イスラエルの治安部隊に射殺された若者は「ヒーロー」だと言っている。
また、日曜にキリアト・ガットでテロ事件を起こし、射殺された18才の少年の父親は、息子の行為をほめ、息子は、「ささげもの」になったと語った。
<テロに怒るナザレ市長>
ナザレのアリ・サラム市長(イスラム教徒)は、テロに同調し、その波をあおっているアラブ合同政党の議員らについて、「共存をぶちこわしている。こんなやり方(テロ)は正しくない。アラブ系市民を代表していない。」と暴力に反するコメントを出した。
サラム市長によると、イスラエルのアラブ人の80%は暴力に反対しているという。その数字が正しいかどうかは別として、ティーンエイジャーの親たちが、親として、子供のテロ行為を引き止めるてくれればと願うところである。