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デルタ株感染:40%はワクチンなし11歳以下
イスラエルでは、例祭で家族が一緒に過ごすシーズンでもあり、人々が検査に殺到している。14日火曜日だけで、実施された検査数は、16万5584回。
この日の感染者数は、9539人。陽性率は、5.9%。実効再生産数は、一時1を下回った時期もあったが、最近は再び1を上回っている。
保健省によると、この日、14日の感染者の40%は、年齢的にワクチン接種ができない11歳以下の子供たちで、60歳以上の感染者は、わずか4%であった。しかし、重症者は650人のうち、40歳以下は、67人と割合はかなり低くなっている。
やはり、子供と若年層は、感染しやすいものの、重症化はしにくい。同時に、高齢者は、感染は多少しにくくなっているものの、感染すると重症化しやすいということである。
ワクチン接種との関連でみると、重症者650人のうち、424人がワクチン接種をしていなかった人々で、144人は、ファイザーを2回、56人は、3回目の接種も終えた人であった。40歳以下で重症化している67人でも、64人がワクチンをしていない人であった。
結果的には、年齢にかかわらず、やはり、ワクチンをしていた人の方が、感染予防、重症化予防できていたことになる。
しかし、感染の動向は、様々な要因で変動しており、特に例祭期間中は、嘆きの壁で群衆になるなど、感染拡大の要因があるので、今後感染者は増えると予想されている。
www.ynetnews.com/health_science/article/b1xcoekqf
アメリカFDA(アメリカ食品医薬品局):65歳以下・基礎疾患あり以外は3回目不要
イスラエルではワクチンの3回目接種が始められ、すでに300万人以上が3回目の接種を終えた。イスラエルのワイツマン研究所はこれらのデータから、3回目のブースター接種により、感染予防効果は10倍になり、重症化予防効果は20倍になるとの結果を発表した。
同様の結果は、ニューイングランド医学雑誌からも発表された。それによると、ファイザーのワクチンで、3回目のブースター接種を受けた人と、受けなかった人を、接種後12日で調べたところ、3回目ブースターをしていた人の感染予防率は、していなかった人の11.3倍、重症化予防率は、19.5倍であった。
ところが、17日、FDA(アメリカ食品医薬品局)は、3回目のワクチンについての論議と決議を行い、アメリカでの接種対象は、65歳以上か、ハイリスク患者に限るとの結果を発表した。これはバイデン政権が目指していた全市民に3回接種を実施するとの方針に反するものである。
FDAが、3回目接種を否決した理由は、安全性に関する十分なデータがないという点と、盲目的に全員に接種するという点に疑問が出されたという。ただ、これが最終的な結果ではなく、FDAでは、今後も論議は続けるとのこと。
また続いてCDC(アメリカ疾病予防管理センター)もこの件について議論を行う。CDCは、現時点では、3回目ブースターは、高齢者ホームの高齢者とその介護者への接種を検討すると言っている。専門家の間では、どうやら意見が別れているようである。
イスラエルでは、アメリカのこの結果から、3回目接種を受ける人の数が頭打ちになるのではないかとの予想がでてきている。
www.timesofisrael.com/fda-panel-overwhelmingly-rejects-widespread-rollout-of-pfizer-booster-shots/