ラマダン最後の金曜日 2015.7.12

昨日はラマダン最後の金曜日だった。イスラエルは数千人の治安部隊を、旧市街やエルサレム市内に配置し、旧市街周辺では、一部の道路が通行止めになるなど、かなりの警戒態勢がとられていた。

ダマスカス門(旧市街北側)を経由して嘆きの壁に至るバスは、すべて新市街を迂回して噴門(旧市街南側)から入るようにし、アラブ人の群衆の中をユダヤ人バスが通過しないようになっていた。

そのため、昨日金曜、午後のエルサレム市内はかなりの渋滞となり、通常はバス20分程度で帰宅できるところ、1時間以上かかった。しかし、テロも事故もなく一日が終了したことは幸いであった。

<油断は禁物:ラマダン終了(17日)までの流れ>

ラマダン最後の金曜が終わったからといって油断は禁物だ。

ラマダン27日目の7月13日(火)は、ライラ・アル・カダル(力の夜)と呼ばれ、モハンマドが、最初にコーランの啓示を受け取ったことを覚える日である。

イスラム教では、最も重要な日とされ、この日、天から天使が地上に来ると信じられている。敬虔なイスラム教徒は、この日、夜を徹してコーランを学び、祈り、アラーに赦しを求めるという。

しかし、ライラ・アル・カダルをラマダンの27日目と指定したのはモハンマドではない。実際には、ライラ・アル・カダルは、ラマダン終盤10日間のどこかがだったと言われている。

そのため、イスラム教では、ラマダンの最後の10日間は、特に聖なる期間と考えられている。この期間中、エルサレムの神殿の丘は、イスラム教徒以外、入場禁止となっている。

先月26日のチュニジアのビーチで発生したテロの犠牲者38人。そのうち、30人がイギリスだった。

イギリス政府は木曜、まだ深刻なテロが発生する可能性が高いとして、チュニジアにいるイギリス人(2500-3000人)は直ちに出国するようにと指示を出した。

www.bbc.com/news/uk-33469718

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

3 comments

石堂さん
はじめまして。内堀といいます。インターネットで見て、コメントさせていただきました。
実はいまエルサレムのオリーブ山のすぐ近くに住んでいます。ラマダンももう少しですね。誰にとっても、平和な祝福のときとなるよう祈ります。
ニュース、楽しみに見させていただきます!
内堀

内堀様 コメントありがとうございます。オリーブ山のどのあたりでしょうか。またどこかでお会いできるといいですね。どうぞよろしくお願い致します。石堂

石堂さん
お返事ありがとうございます。
ヘブライ大学のサマースクールに参加しています。クリスチャンです:)
もしご都合があえば、ぜひお会いしたいです!よろしければ、メールにご連絡いただけるととても嬉しいです。
よろしくお願い致します。

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