12月4日に始まった北の盾作戦。これまでに5本のトンネルが摘発されている。その内の一本には、イスラエル側からこれを塞ぐセメントのような物質が流し込まれ、27日、その物質が、レバノン側クファル・キラのレンガ工場から流出している様子が、航空写真で確認された。
軍事目的で設営されたトンネルが、民間工場につながっていたということは、明らかに停戦合意1701に反するとイスラエルは主張する。
イスラエル軍報道官によると、これまでに発見されたトンネルは5本。破壊のしかたは、それぞれ違ってるという。セメント様物資を流し込んだのは、少なくとも2本。爆破したものもあれば、土壌の種類や、レバノン側開口の状況によって、それぞれ違う方策がとられたとのこと。
ネタニヤフ首相は、トンネルの破壊で、ヒズボラに大打撃を与えたと作戦を高く評価し、もうすぐこの作戦は完了すると語る。しかし、イスラエル軍は、必要ならば、作戦は継続すると言っている。
<ハマスとヒズボラの違い:命を惜しむヒズボラ>
イスラエル軍によると、ヒズボラのトンネルは、南のハマスのものと性質もだいぶ違うという。ハマスのトンネルは、出口の場所がいかに危険であっても気にしていない。戦闘で死ぬことを恐れていないからである。
ところが、ヒズボラのトンネルは、出口は、人目につかない隠れた場所にある。トンネルを通ってきた戦闘員たちが、一息ついて、命令をまち、計画的に行動するようデザインされている。
また、トンネル自体も、ヒズボラのものは換気システムや電気も通っており、ハマスのトンネルに比べると、5つ星だという。
<UNIFIL(国連レバノン暫定駐留軍)が、イスラエル軍、レバノン軍と3者会談を予定>
UNIFILがレバノンのメディアを通じて伝えたところによると、UNIFILが、イスラエル軍とレバノン軍それぞれの代表を招いて、トンネルに関する3者会談を予定しているという。場所は、南レバノンだが、日時は明らかにしていない。
UNIFILは、4本のトンネルについて、その存在を公式に認めている。イスラエルは、トンネルはヒズボラのものではあるが、基本的にレバノン政府に責任があるとの立場である。