1日、マンデルビット司法長官は、エデルステイン国会議長に対し、ネタニヤフ首相を汚職などの罪で、30日後(1月1日)に、エルサレム管区裁判所で起訴するとの通告を提出した。起訴にあたっての検察側証人333人のリストも公表した。
これにより、ネタニヤフ首相が、国会に対し、首相の不起訴特権法案を要請し、国会がそれを認めて不起訴になるチャンスはあと30日、ということになった。
www.ynetnews.com/article/BkSWRFGTS
この発表の後すぐに、ネタニヤフ首相は、ポルトガルへ外交に出て、コスタ首相との会談や、ポンペイオ米国務長官との会談を行っているわけだが、その後の記者会見で、この問題に関することを聞かれても、ノーコメントであった。現時点では、まだ国会に不起訴特権申請は出していない。
さらに4日、国家検察官が、ケース3000で、ネタニヤフ首相関係者を含む容疑者らを、収賄などの罪で起訴すると発表し、ネタニヤフ首相の重荷がもう一つ増えた。
ケース3000とは、2016年に、イスラエル海軍が、数十億シェケルという莫大な資金を払って、ドイツのテッセンクルップ社から戦艦と潜水艦を購入した際、このドイツ社のイスラエル支店長ミキ・ガノールから、当時のエリエゼル・マロム海軍総長が多額の賄賂を受け取っていたというケースである。
この件に、ネタニヤフ首相の個人弁護士で、いとこにあたるデービッド・シモンもマネーロンダリングで関わっていたして訴えられている。またネタニヤフ首相の閣僚の一人、ユバル・ステイニッツ現エネルギー相の名前もあげられている。
ネタニヤフ首相の責任もまったくないとは言えないわけである。
www.timesofisrael.com/prosecutors-announce-bribery-charges-in-vast-submarine-corruption-case/
<石のひとりごと>
ネタニヤフ首相は、実際には救いようもないほど、危機的な立場に立たされている。しかし、それでもまだあきらめず、そこに立ち続ける姿は、まさにNever Give Up, 絶対にあきらめないという姿である。