26日から”停戦”に入ったシリアだが、1日目ですでにダマスカスで爆発があり死者が出たほか、2日目までにすでに146人以上が死亡。(43人が政府軍兵士、53人が市民、50人が反政府勢力)。実際にはどちらが先に攻撃したのかは不明である。
<シリア特使ブラヒミ氏の懸念・・・イスラムどうしの戦いが中東全域へ>
今回の停戦にもちこんだのは国連ならびにアラブ連盟シリア特使のブラヒミ氏。停戦が守られなかったことについて、「このまま放っておくと、アラウィー派対スンニ派が、イスラム教シーア派とスンニ派の争いにすりかえられて、中東全体に広がっていく可能性がある」と懸念を語っている。
<解説>
シリアのアサド政権は、アラウィー派と呼ばれる小さな一派で、シーア派そのものではない。しかし、現在アサド政権と戦っている反政府勢力はスンニ派である。混乱に乗じて、シーア派組織がシリアに入り込み、今やシーア派対スンニ派という、別の構図にすりかわりつつあるということ。