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第4波収束に向かうもワクチン接種にブレーキ
日本と同様、イスラエルでも感染者数は、感染者数が、減少を続けている。保健省コロナ担当のサルマン・ザルカ氏によると、イスラエルでの新規感染者は、10日は、1467人まで下がった。
保健省によると、重症者も10日、413人(人工呼吸器177人)先月以来の最低を記録した。ハアレツ紙は、3週間で60%の減少と伝えている。
重症者のうち、77%はワクチン未接種の人である。60歳以下に絞ると、重症者の87%は、ワクチン未接種者となっている。
政府は、今もワクチン接種を奨励している。しかし、感染者数が減ってくるとワクチンを受ける人の数も減ってくるものである。今週週明けから火曜日にかけてワクチン接種した人は、4万3783人。先週の同じ時期は16万1892人であったことから4分の1に減った。
www.ynetnews.com/health_science/article/r1m11lbxhk
政府の推奨に応じて、今になって第一回目のワクチンを受けに来た人は、日曜から火曜にかけ1万211人。同じ時期の先週は3万600人だった。今もまだワクチンを一回も受けていない人は、78万人である。
一方、これまでに3回目接種を受けた人は、377万2000人。人口の40%程度である。1回受けた人は619万人。2回は568万7000人。
10月3日より、2回目接種を受けて6ヶ月を経過した人は、施設入場時などで必要になるグリーンパスをもらえなくなっているが、それに関する報道はあまり出ていない。大きな混乱はないのかもしれない。
ザルカ氏は、第3波は終焉にむかっているとの希望的認識を述べているが、感染予防制限解除には慎重である。
子供達の登校については、濃厚接触の場合でも簡易PCRを行い、陰性であれば登校させるが、その後は毎日、家庭での簡易抗原検査を行うとしている。このためのキット250万個を輸入したところである。さらに470万個入荷予定である。
www.timesofisrael.com/virus-czar-optimistic-about-covid-19-decline-but-says-restrictions-to-remain/
なお、コロナによる死者は、10月に入ってからだけで162人。第4波で死亡した人は1515人となっている。この数字は、ウイズコロナでロックダウンせずに経済を回し続けたことによる支払いだったとも言われている。
子供にみる後遺症急増:16歳最年少男児死亡
コロナに感染していったん回復してから、再び発症して重症化(PIMS)し、ECMOに依存していた16歳の少年、アデン・ジャマル・ファユミさんが、9日、全身の炎症爆発を起こして死亡した。
アデン君は、基礎疾患のない健康な少年だった。ワクチンは未接種。担当した医師によると、爆発的な全身の炎症は、コロナによるものだけでなく、長期間にわたってECMOに装着されていることによる弊害である可能性もあるという。
PIMSで16歳少年が死亡するのは、イスラエルでは初めてであった。
www.timesofisrael.com/16-year-old-israeli-dies-from-post-covid-complications/
PIMSは、コロナに感染して回復後、2-4週間たってから発症するもので、コロナ感染者1万人中1人と非常に稀な後遺症である。
しかし、チャンネル12が伝えたところによると、10月に入ってから、PIMSとよばれる、コロナ感染後の後遺症で入院した子供たちが35人にのぼっていることがわかった。イスラエルではこれまでに100人の子供がPIMSに陥ったとのこと。
なにせ、コロナは未知の病気であり、人間の知恵では理解不能なものであるとへりくだるしかないだろう。