8日、恒例のゲイ・プライド・パレードがテルアビブで行われた。参加者が10万人を超える大群衆となった。うち2万人は、海外から参加したゲイたちである。テルアビブはいまや世界有数のゲイ・キャピタルである。
日本でゲイというと、夜のイメージで、女装しているか、女性的な男性が多いように思う。しかし、イスラエルのゲイは、地中海のさんさんとした太陽の下で、真っ昼間に男性的な肉体美を強調するので、ちょっと日本とはイメージが違う。
男性は多くが上半身裸。ひもみたいなパンツ(?)だけの男性は、後ろからみると全裸状態。もちろん、オーバーな化粧で女装しているゲイもいるが、それはお楽しみのピエロ役である。レスビアンもおり、トップレスの女性もいた。
ある”普通”そうな夫妻がプラカードを持って歩いていたので聞くと「私たちは息子がゲイであることを誇りに思っている。子供を愛するなら、親は子供の自由を認めるべきだ。」と自信満々に答えた。
それにしても馬鹿騒ぎとはこのことかというほど、群衆がビールを飲みながら、めいっぱいはめをはずして楽しんでいる。10代とみえる女の子たちに聞いてみたが、「今日は楽しい日だから楽しい。」といった返答である。
出エジプト記で、モーセがシナイ山の上にいる間、金の子牛を囲んで騒いでいた、あのイスラエル人の様子を連想せずにはいられなかった。
<国をあげてゲイを支持-アメリカも>
テルアビブ市は、このゲイ・イベントを観光業の大きな柱の一つとして開発を続けている。今年も59万シェケル(約1700万円)の予算を割いたとのこと。
またパレードに先立ち、集会が行われたが、政府関係者では、今話題のラピード財務相、ツィッピー・リブニ法務相らも参加。ゲイの自由への支持を表明した。ラピード氏は増税政策で、嫌われているため、ブーイングが飛び交うなかでのスピーチとなった。
アメリカのダニエル・シャピーロ大使は、アメリカ政府、オバマ大統領を代表してこのイベントを支持するとのスピーチを行った。シャピーロ大使は、その後パレードに参加した。