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カナダとスウェーデンがUNRWA支援再開・続く国も出てくる!?
UNRWA(国連パレスチナ難民支援機関)は、10月7日のハマス奇襲の暴行に、UNRWAのスタッフが、少なくとも12人、直接関わっていたことが明らかとなり、日本を含め16か国が、資金供与を一時停止している。
イスラエルの調査によると、ガザのUNRWAスタッフ450人がハマスのメンバーであったことが明らかとなり、この中の2人が、暴行に参加していた証拠としての音声を発表している。
しかし、ガザでは、食糧不足で餓死する人々もで始めたことから、しかたなしとして、カナダとスウェーデンが、UNRWAへの資金提供を再開すると発表した。他の国々も同様の検討を始めているとのこと。
カナダは、4月に1900万ドル(28億円)をUNRWAに寄贈する。同時に物資搬入をしているヨルダンの支援団体に、7万4000ドル(1000万円)と、物資落下のための貨物パラシュート300台を寄贈すると発表した。
スウェーデンは、2000万ドル(30億円)を寄贈すると発表した。
この動きについて、イスラエルは、国連は現在UNRWAの行動を調査中で、その結果を待たずに支援の再開をすることに、非難する声明を出している。
ガザを元の状態に戻そうとする西側の計画について
イスラエル北部国境から9キロ地点に住む防衛の専門家、サリット・セヴァディ氏は、西側諸国が、10月7日以前の状態に戻そうとしていることに懸念と落胆を表明している。
基本的にハマスは、イスラエルを滅亡させることしか考えていないので、ガザに必要なことは非武装化、非過激化であり、それなしに平和は成り立たないということである。しかし、欧米諸国は、今のことしか見ておらず、停戦して、ハマス殲滅のチャンスを逃そうとしている。
もしそうなれば、イスラエルを攻撃しても、世界からの非難はないのだと学ぶことになり、今度は本格的に、ヒズボラがイスラエルへ攻め込むかもしれない。それを契機に、イラン、そしてロシアが、世界の構造を変えようと動き始めるかもしれないということである。