エジプトのシシ大統領は、今週末、カイロにて、サウジアラビアのリヤド国王と会談を行い、サウジからの経済支援の見返りとして、チラン海峡にある2つの島をサウジアラビアの主権下に移すと発表した。
チラン海峡は、イスラエルの唯一の紅海へのアクセスで、戦略的にも重要な場所。六日戦争はチラン海峡をエジプト軍は閉鎖したことが戦争開始への一歩となった。
六日戦争の後、イスラエルは、シナイ半島とチラン海峡、そこにある小さな2つの島(チランとサナフィル)の主権を獲得したが、エジプトとの和平交渉をもって、1979年にシナイ半島を、1982年には、米軍主導の多国籍軍が、イスラエル船籍の船の通過を保障することを条件に、チラン海峡の2つの島をエジプトへ返還している。
今回、そのチラン海峡の2つの島をエジプトがサウジアラビアの主権下へ移したというわけである。今後、エジプトとイスラエルの和平交渉になんらかの影響があるのではないかと懸念されている。
www.jpost.com/Middle-East/Egyptians-blast-Sisi-for-selling-Egypt-in-exchange-for-Saudi-money-450790
<サウジアラビアからエジプトへの大橋?>
サウジアラビアは、チラン海峡をまたいで、サウジアラビアとエジプトをつなぐ大橋を建設する構想を持っている。これが完成すれば、イスラエルを素通りしてアラビア半島からエジプトや北アフリカへ人や物資を運搬することが可能になる。
サウジアラビアがこの2つの島を獲得したことで、実際に大橋を完成した場合、世界最長の大橋になるという。
www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/210598#.Vwt1aqUWnA8