ドネツクのウクライナ政府関係庁舎を、親ロシア派が占拠して暫定政府を立ち上げ、ロシアが介入寸前と緊迫しているウクライナ情勢。17日、ジュネーブでケリー国務長官、ロシアのラブロフ外相、EU、ウクライナ暫定政府(キエフ)の代表が、緊急の会議を開いた。
会議は夜までかかったが、17日夜、”ケリー国務長官が、非合法の組織の武装解除と公共施設の明け渡しを含む6項目で同意したとの共同声明を出した。実行されれば、緊張緩和につながる。しかし、実行されるかどうかが問題だとケリー国務長官。
こうした状況の中、ドネツクの”暫定政府”が、ユダヤ人に手渡したとされる文書が問題になっている。
文書はドネツクのシナゴグ周辺で配布されたもので、暫定政府の旗印とともに「ユダヤ人市民は、ユダヤ人であることを自己申告せよ。もし応じない場合は、財産を没収の上、追放する」と書かれている。
暫定政府は関与を否定しているが、いずれにしてもこうした文書が出回っただけでユダヤ人を恐れさせるには十分である。