コロナ危機が沈静化し始めた今、各国で、経済的な課題が見え始めている。
日本でも各地で生活保護の申請が急増しているが、イスラエルでも、日常生活に困窮する人が40%に上るとの結果が出た。(IFCJ:International fellowship of Christians and Jews 調べ)
政府の生活保護を申請した人は50%増だという。IFCJは、生活保護申請者の中から、政府が推奨する2700家族に700シェケル(約2万5000円)を配布したとのこと。しかし、イスラエルの日常生活で、700シェケルは、そんなに大きな額ではない。
IFCJは、これに先立ち、イスラエルに呼吸器購買のために550万ドルの献金を実施しており、政府からの信頼があるようである。
<ハイテク産業への影響>
イスラエル最大の産業は農業、観光業だが、観光業については、空の便が停止しているために、今も回復のみこみはみえていない。次なる産業はIT産業である。政府のイノベーション担当の調べによると、次の点が明らかになった。
1)IT企業の45%は、ランウェイ(倒産までどのぐらいがんばれるか)は6ヶ月以上と返答。これは予想よりよかったとのこと。しかし、このうち、63%はすでに売却を検討中。
2)小規模IT企業(10人以下)、特にソフトウェアと、コミュニケーション関連の企業の19%が大規模な解雇を余儀なくされ、65%はランウェイは半年以下と答えた。
3)IT企業は投資でなりたっているが、90%が投資が落ちていると報告。40%の投資は凍結されたと返答している。結果、42%が銀行にローンを申請したが、その半分は受け入れられなかった。
4)71%は新規雇用を停止した。
<石のひとりごと>
イスラエル人は、日本人より、通常は楽観的である。しかし、それは、がんばって楽観的な振りをするのではなく、最悪をみながらも、心配してもしかたがないので、「日はのぼり、日は沈む」、なのである。
ガイドの友人が、ガリラヤ湖周辺で、ペテロの魚レストランを経営している店主たちの様子をビデオ撮影したものを送ってくれた。通常なら旅行者で超満員で、アラブの店員さんたちが、非常にてきぱきと動き回っているはずのレストランは、どこも、まったくのがらがらである。
しかし、店主のおじさんたちは、にこにこしながら、「会えなくてさびしいよー。ハ・コール・イヒエ・ベセーデル(すべて大丈夫)」とのんびりした感じでカメラに笑いかけていた。なんとなく励まされた。まあ、これまでに相当もうけてくれていたらいいのだが。。
あと、ペテロの魚は大量に余っているのではないかと、日本人なので、気になるところである・・・。