イスラエルでコロナ後初・外国人観光団体到着:アメリカのクリスチャン神学生グループ 2021.5.27

イスラエルでは、コロナ対策として、これまで海外からの観光客受け入れを、1年以上にわたって停止している。しかし、国内でのワクチン接種が順調に進み、屋外ではマスクの着用義務を解除した他、劇場や、映画館、ホテル、レストランなども解放し、ほとんど以前の状況に戻ってきている。

これを受けて、23日、ワクチン接種が進んでいると認められている国からで、全員がワクチン接種を終えている団体客に限って、受け入れを開始することが決まった。その最初のグループが、27日16時すぎ、ベングリオン空港に到着し、オリット・ファカシ・ハコーヘン観光相に迎えられた。

グループはアメリカミズーリ州、プリンスオブピース教会(バプテスト系)の神学生たちで、イスラエル政府としては、パイロットプログラムとしての受け入れである。ハコーヘン観光相は、「旅行を楽しんで、また他の人にもくるように励ましてください」と述べた。

www.i24news.tv/en/news/israel/society/1622147180-israel-welcomes-first-group-of-tourists-since-start-of-pandemic

以下は、TBSの須賀川記者が、1時間半以上にわたって、エルサレムの旧市街を案内している。5月20日に配信されたものだが、土産物屋等、結構普通に開店しているようで、少し安心した。

<石のひとりごと>

これほど国内でのワクチン接種がすすんでいる(成人の85%)イスラエルですら、まだ海外からの受け入れは、行動を管理しやすい団体客に絞っている。また、まずはパイロットプログラムから始めている。

日本は、まだまだ国民へのワクチン接種が進まない中で、オリンピックを断行する勢いだ。しかし、海外から来るメディア関係者などは、おそらく、実質、管理しきれないのではないだろうか。

オリンピックを通して、コロナが日本国民だけでなく、日本から全世界に散らばっていかないか。イスラエルを見ていると、どうにも懸念が高まる一方である。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。