10月11日、アメリカの製薬会社メルクが、世界初の新型コロナ内服薬モルヌピラビルを発表。以来、日本のシオノギ制約を含め、新型コロナに対する内服薬の開発競争が続いている。
www.nikkei.com/article/DGXZQOUC11B350R11C21A0000000/
ファイザーは5日、コロナウイルスに対する抗ウイルス剤の治験において、入院を89%予防する効果があったと発表した。今後、FDAと国際規約に対し、承認を求めていくとみられる。
治験は、大人775人(ワクチン未接種で、軽症から中東度のコロナ感染者)に対して行われたもので、この薬を内服していた人で入院を余儀なくされた人は、1%におよばず、死者はなかった。一方、偽薬を内服した人は、7%が入院し、7人が死亡した。この結果から、この新薬に効果が期待できるということである。しかし、専門家の中には、効果を結果だけで判断することに警鐘を鳴らす人もいる。
www.timesofisrael.com/pfizer-says-new-pill-cuts-covid-hospitalizations-deaths-by-nearly-90/
こうした現状の中、イスラエルのテルアビブ大学が、コロナウイルスが血管に対して及ぼす障害のメカニズムを発見したと発表した。
新型コロナは肺炎を起こす呼吸器疾患であるというだけでなく、全身の炎症を併発したり、血管を破壊する病気でもある。脳梗塞や心筋梗塞といった血栓症を起こしたことで重症化した人もいる。
このため、テルアビブ大学のベン・モアズ教授のチームは、コロナウイルスの29種類のプロテインのうち、どれが血管への障害を起こすのかを調べた。モアズ教授は、SARSにおいても同じテーマで調査し、5種類のプロテインが関与していることをつきとめている。
結果、どのプロテインが血管を破れやすくするかを発見したとのこと。今後、新たな内服薬につながるのではないかとの期待ももたれている。コロナは今、世界で不気味に感染が拡大している。1日も早く、内服薬が出てくればと思う。