5ヶ月前、アッバス議長が、イスラエルへのガザ地区電気代を肩代わりの支払いをせず、イスラエルにガザへの送電を止めるよう要請してきた。これに、イスラエルが応じたため、ガザの住民は、電気を一々1-2時間しか受け取れない日々が続いた。
この時からアッバス議長は、ガザへの給料差し止めなど、経済的な圧力をかけて、ハマス切り捨て政策をすすめた。
しかし、その後、両者の仲介にエジプトが動き出した。エジプトは、ハマス指導者であるイシュマエル・ハニエとシンワルをカイロへ呼び、まず、7人のリーダーからなるガザ地区運営の事務委員会を設立させた。
この7人とエジプトで話し合い、やがて、なんらかの合意を引き出したのか、ガザ地区にはエジプトから燃料が搬入されて発電が再開され、今、電気は、1日6時間程度と、イスラエルが送電を削減する以前の状態にまで戻っているという。
さらに日曜、ハマスは、この委員会を解散し、ガザ地区の支配権を返上した上で、西岸地区、ガザ地区合同の総選挙を行うことで合意したと発表した。
現時点で、ハマスは、エジプトの言うとおりに動くしかないほど、疲弊しているようではあるが、この合意には、ハマスの武力も返上するかどうかは述べられておらず、実効性を疑う分析もある。
また、アッバス議長が望んでいたのは、単にハマスを失脚させることであったと思われることから、エジプトが出てきて、ガザ地区にハマス事務委員会を設立したり、今回のような発表に至るのは、不本意であったはずだとYネットの記事は述べている。
いずれにしても今、ボールはアッバス議長の中にある。議長がこれからどうするのか、注目される。なおアッバス議長の国連演説は水曜日の予定。
www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5017686,00.html
<エジプトのシシ大統領とネタニヤフ首相会談>
エジプトのシシ大統領は、現在、国連事務総会でニューヨークに来ているため、ネタニヤフ首相と会談した。イスラエルとエジプトの首脳の公の会談としては、今回が初めてになる。(非公開はこれまでに2度)
両首脳は、90分にわたって語り合い、ガザを安定させること、パレスチナ問題についても語り合ったとのこと。詳細は不明。