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いよいよ東京オリンピックが始まる。以下は、「コロナ禍で課題満載のオリンピック幕開け」と報じるTimes of Israelの記事。
www.timesofisrael.com/troubled-tokyo-olympics-set-to-open-under-covid-19s-cloud/
イスラエルからは、これまでで最大、選手89人が、15種目で出場する。7月6日の来日の際、羽田で1人の選手がコロナ陽性と判明し、一時隔離されたが、その後報道はないので、無事陰性になったものと思われる。
イスラエルは、過去に金メダルを9つ獲得したオリンピックがあったが、それ以降は、2つ止まりだった。今回、期待される金メダルは5つと報じられている。
イスラエルのメダル獲得可能と注目の選手
金メダルの可能性が最も期待できるとされているのは、リズム体操のリノイ・アシュラム選手(22)。ヨーロッパ大会で優勝するなど、最近の国際大会で受賞が続いている。
次に柔道。男子6人、女子6人が出場する。特に注目されるのは、サギ・ムキ選手。2016年のリオ・オリンピックで5位だったが、2019年の世界大会で金メダルを獲得している。水泳も奮闘しており、15
選手が出場する。その中でも最も期待されるのは、女子のアナスタシア・ゴルベンコ選手。
野球チームがオリンピックに出場するのは、12年ぶりである。初戦は韓国。アメリカと対戦する。
また注目されているのは、サーフィン女子のアナット・レリオール選手(19)。イスラエルからサーフィンの選手を出すのは初めてで、今回は1人だけの挑戦になる。
今回は、出場選手89人の中に、夫婦1組がいる。男子マラソンで走るマルフ・テフェリ選手(28)と、女子陸上5000mと10000mを走るサレマウイット・テフェリ選手(27。)2人はともにエチオピア系のユダヤ人。
1組の兄弟もいる。ロン・サギブ選手(24)と、サクラル・サギブ選手(26)。2人はともにトライアスロンに出場する。この2人の父、シェミ・サギブさんは、1984年のロサンゼルス・オリンピックで、マラソンのイスラエル代表だった。
イスラエル選手出場予定
*赤は特に注目されている選手など
(23日)アーチェリー男子:イタイ・シャニー選手
(24日)男子体操:アレキサンダー・シャティロフ選手(チーム代表)、アーテム・ドルゴヤト選手、テコンドー女子(49kg):アビシャグ・センベルグ選手、柔道女子(48kg)シーラ・リショニー選手、バドミントン男子、水泳女子バタフライ100m:アナスタシア・ゴルベンコ選手、水泳男子400mメドレー:ロン・ポロンスキー選手
(25日)サーフィン女子:アナット・レリオール選手、バドミントン女子:カセニア・ポリカルボーラ選手、柔道女子(52kg)ギリ・コーヘン選手、柔道男子(66kg)バルーフ・シャマイロブ選手、ウインドサーフィン男子:ヨアブ・コーヘン選手、ウインドサーフィン女子:シャイ・カコン選手、カティ・スピカロブ選手、射撃男子:セルゲイ・リッチャー選手 サイクリング女子:オメル・シャピーラ選手、体操女子:リー・ラズ選手(17)、水泳女子100m(背泳)アナスタシア・ゴルベンコ選手(17)、水泳男子フリー200m:デニス・ロクテブ選手、水泳男子背泳100m:ヤアコブ・トマルキン選手、ミハエル・レイトロブスキー選手
(26日)トライスロン男子:ロン・サギブ選手、サカル・サギブ選手、サーフィン女子:アナット・レリオール選手、バドミントン男子:ミシャ・ジルベルマン選手、セニア・ポリカルポラ選手、柔道女子(57kg)ティムナ・ネルソンーレビ選手、柔道男子(73kg)トハル・ブトブル選手、ウインドサーフィン男子:ヨアブ・コーヘン選手、ウインドサーフィン女子:カティ・スピカロブ選手、シャイ・カコン選手、マウンテンバイク男子:シャロミ・ハイミー選手、水泳女子200mメドレー:アナスタシア・ゴルベンコ選手、水泳女子200mフリー:アンディ・ムレツ選手
(27日)バドミントン男子:ミシャ・ジルベルマン選手、セニア・ポリカルポーバ選手、柔道女子(63kg)ギリ・シャリル選手、柔道男子(81kg)サギ・ムキ選手、セーリング女子:シャイ・カコン選手、水泳男子100mフリー:メイロン・チャルティ選手、水泳男子背泳200m:ロン・ポロンスキー選手、水泳フリー(200m
✖️4)ガル・コーヘン・グロミ選手ら4人
(28日)バドミントン女子、柔道男子(90kg)、サイクリング女子、ウインドサーフィン男子と女子、セーリング女子470m、バドミントン男子、水泳女子100mフリー2人、水泳男子200m背泳、水泳男子200mメドレー2人
(29日)柔道女子(78kg)、柔道男子(100kg)、ウインドサーフィン男子、女子、野球(vs韓国)、男子水泳100mバタフライ2人、水泳女子100mバタフライ、水泳女子200m背泳、男子水泳メドレー(100m✖️4)4人
(30日)女子100m、柔道女子(78kg)、柔道男子(100kg)、ウインドサーフィン女子、陸上女子5000m2人、水泳男子フリー(50m)、水泳女子フリー(50m)、野球(vsアメリカ)
(31日)柔道ミックスvs イタリア
(8月1日)陸上女子3000m、野球、ウインドサーフィン女子、(2日)ウインドサーフィン女子、アートスイミング (3日)馬術 (4日)重量挙げ (5日)男子マラソン水泳(10km)(6日)新体操女子:リノイ・アシュラム選手(22)、馬術 (7日)マラソン女子、新体操、陸上10000m (8日)マラソン男子
www.timesofisrael.com/full-schedule-for-israels-athletes-at-the-tokyo-2020-olympics/
東京オリンピック出場のパレスチナ選手
パレスチナ自治政府はまだ正式な国ではないが、東京オリンピックに5人(男子3人、女子2人)の選手を送っている。
陸上女子100mのハンナ・バラカラット選手、柔道男子(81kg)ウエサム・アブ・ルミラ選手、水泳男子100mフリーのヤザン・アル・バワブ選手、水泳女子50mダニア・ヌール選手、重量挙げ男子(96kg)モハメド・ハマダ選手
www.jiji.com/jc/tokyo2020?page_id=og2020_slh_athletes_odf_slh_PLE_slh_index.html&s=data
アルジェリア柔道選手がオリンピック出場辞退を表明:イスラエルと対戦拒否で
オリンピック開幕前日になり、アルジェリアのフェトヒ・ヌリン選手が、イスラエルのトハル・ブトブル選手と対戦する可能性が出てきたとして、出場を辞退すると発表した。ヌリン選手が、イスラエル選手との対戦を避けるために、出場を辞退するのは、2019年の東京柔道国際大会に続いて、これが2回目だという。
2019の東京での柔道国際大会では、イランのムラエイ柔道選手が、イスラエルのサギ・ムキ選手との決勝対戦を避けるため、準決勝で故意に負けるよう指示されていた。
ムラエイ選手は、これに同意できないとして、国際社会にこの指示に関する一連のことを明るみに出した後、ドイツへ亡命し、その後、モンゴルで市民権を獲得している。ムキ選手とは、2020年のパリでの大会で再会し、仲の良さそうなツーショットを発表したのであった。
www.ynetnews.com/culture/article/b1jvlbpau
オリンピックの祈り
今回のオリンピックは、呪われているという言葉がでるほどに、様々な障害を経験している。まずはコロナの感染拡大が抑えられ、最後までオリンピックを続けられるように。
また、今、世界で反ユダヤ主義、反イスラエル主義が悪化の様相をみせている中で、史上最多、89人のイスラエル人が出場している。イスラエル人選手団を狙った国際テロもありうるのではないかとの懸念を語る記事もある。
1972年、ドイツのミュンヘンで行われたオリンピックでは、パレスチナ過激派「黒い9月」(PLO ファタハ)が国際テロを決行し、イスラエル人選手11人が殺害された。
デルタ株の感染拡大や様々な不祥事も相次ぐオリンピック。無事に終えることができるよう、とりなしが必要になっている。