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変わり果てた故郷へ
ガザとの休戦となり、イスラエル側のキブツ住民も、避難先から自宅を見に帰った人もいた。あまりの酷さに、故郷を訪問した人々は精神的なショックを受ける結果になっている。
たとえばスデロットは、2万7000人の住む街であったが、今はまるでゴーストタウンになっている。当時からの食べ物が腐って、異様な匂いが漂っているという。
しかし、それでも先に進もうとするイスラエル人たちに様子も伝えられている。
スデロットの警察署はハマスに占拠され、警察官は全員殺されていた。そのスデロットの警察署では、ハバッド派のラビたちが、「暗闇に光をもたらすから」と言って、トーラーの中からのことばを印刷して奉献する様子が伝えられている。
キブツ・べエリは、最も殺された人が多かったキブツである。生き残った住民たちは、27日、キブツのシナゴーグに、クリニックで患者とともに殺された救急隊員アミット・マンさんを記念してトーラーの巻物を奉献していた。
また10月7日以来、はじめて、治安部隊の兵士たちが、キブツのダイニングで食事会をしたという。
またキブツ・べエリでは、短い休戦期間をチャンスとみて、740エーカーに、10人のチームが、小麦を植えた。全部で1235エーカーあるのだが、治安上まだ到達できない地域があるためである。
ディレクターのモティ・バラクさんは、「私たちは引き下がらない。いつも最善をつくすのみだ。静かな日を利用して土地を耕すのだ」と語っている。
www.ynetnews.com/environment/article/r1qi9o4hp
石のひとりごと
キブツ・べエリは本当に緑豊かな美しいキブツだった。春には、赤い野生のアネモネがいっぱいに咲いて、全国から人々があつまる命いっぱいの場所である。これを破壊しているところからも、ハマスがいかに悪であるかを思わされる。
しかし、ユダヤ人たちは、どんな悲惨なことがあっても、それで神をうらむことはない。What you have to do, you have to do.
これまでからもそうだった。全ては神の主権の下にある。だから何があっても、悲観的という“ぜいたく”に陥らず、前に進む。相変わらずの様子に励まされた。
また今、虐殺の現場に、聖書のみことばがとどけられている。苦しみの中でみことばと共に立ちつづける。これこそが選びの民の使命なのだ。主が彼らをあわれみ、この戦いに勝利させてくださることを信じる。