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第6回CICA(アジア相互協力信頼醸成措置会議)でアッバス議長がプーチン大統領と対談
13日、カザフスタンでは、CICAがカザフスタンで開催され、加盟国の一つとしてパレスチナのアッバス議長も出席。その際、プーチン大統領と会談した。
アッバス議長は、プーチン大統領に、アメリカを信用しておらず、イスラエルとの和平交渉においてもその中心がアメリカであるとは認めないと伝えた。
トランプ前大統領時代に関係が崩れ、バイデン大統領の時にパレスチナへの支援は回復したものの、エルサレムに移動させた大使館をテルアビブに戻さないでいることへの不満を語ったとのこと。
パレスチナとしては、プーチン大統領にその中心をになってほしいという思いがあるようである。プーチン大統領からは、イスラエルとの関係については、国際社会が決めたことに準ずるとの方針を伝えたとのこと。
プーチン大統領のウクライナ侵攻における残虐性が世界に伝えられる中、あえてプーチン大統領に近づくアッバス議長の考えがどうにも理解しにくいところである。
イスラエルが今、ロシア非難に家事を切る中、パレスチナ人は、欧米民主主義勢力とは違うロシアの勢力に向かおうと表明したような動きである。欧米社会の中でパレスチナを支援している人々に、この光景はどう映るのかとも思う。
www.timesofisrael.com/meeting-putin-abbas-says-palestinians-dont-trust-america-to-solve-conflict/
CICAに見るプーチン大統領
ニュースから見えるウクライナ情勢は、ロシアがいよいよ軍事的にも底を突き始めたので、ミサイルを使っているといった楽観ムードもなきにしもあらずになっている。
また徴兵を逃れようとするロシア人たちは、必死に脱出を図り、国内では、反戦運動を続けているロシア人たちの様子も伝えられている。
しかし、プーチン大統領の動きに不安や翳りはほとんどみえない。12日にカザフスタンで行われたCICAの会議では、上海協力機構に加盟しているアジア諸国はじめ、パレスチナ、アラブや東南アジア諸国なども含まれていた。
以下はカザフスタンに到着するプーチン大統領:さすがに歓迎の様子はみられない。。
プーチン大統領は、これらの国々の首脳たちにむかって、あらためて西側は貧しい国から搾取する植民地主義だと非難し、今は新しい力が出現しており、アジアはその重要な役割をになっていると訴えた。
jp.reuters.com/article/kazakhstan-cica-russia-putin-idJPKBN2R81NN
国連では143カ国がプーチン非難
しかし、この前日の12日、国連では、ウクライナ情勢を協議する特別会合が開かれ、ロシアが、ウクライナ東南部4州を併合したことを無効にするべきかどうかの避難決議が採択され、193カ国中、143カ国が賛成票を投じた。つまり、ロシア非難ということである。
反対票を投じたのは、ロシア、シリア、ニカラグア、北朝鮮、ベラルーシが反対。中国を含む15カ国が棄権票を投じた。
jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-un-idJPKBN2R725R
ただこれが何か効力があるかといえば、ただの意思表示であって、何かが変わるということはない。武力行使等の実効する権利がある安全保障理事会は、ロシアの拒否権があるので、今はまったく動けなくなっている。
CICAに出席した国々も多くは、国連でロシア反対票を投じつつ、翌日には、プーチン大統領も出席しているCICAにも出席したということである。世界はいったいここからどこへ向かうのか。ロシアは消耗戦で負けて、プーチン大統領が裁かれる日は来るのか。。本当に先が見えない時代である。