30日夕刻、エーゲ海を挟んでギリシャと向かい合うトルコ湾岸近くのサモス島(ギリシャ領)14キロ沖が震源となり、M7規模の地震が発生した。揺れは、遠く、アテネやイスタンブールでも感じられたとのこと。経験者の話によると、揺れはかなり長く続いてもようである。
これまでに伝えられている被害状況は、震源地北部のトルコ・イズミール地方で、大きなビルが20棟は倒壊。地下水が破裂して、道路や建物が冠水。サモス島では、海水がゆるい津波となって、市内に流れ込んでいる。
トルコ政府によると、イズミール地方で、朝までに70人をがれきから救出したが、少なくとも24人の死亡を確認。負傷者は800人。ギリシャのサモス島では2人が死亡。19人が負傷している。
多くの人が家を失っているため、シェルターの準備が急がれている。
www.bbc.com/news/world-europe-54749509
隣国イスラエルからはイスラエル軍が救出活動、ならびに野戦病院の設営を申し出たが、トルコ政府からの返答はまだ明らかにはなっていない。
この他、イスラエルの救急隊、マーゲン・ダビッド・アドンと、ギリシャからも救急隊出動の申し出が出されているとのこと。
www.timesofisrael.com/at-least-22-dead-after-major-earthquake-rocks-turkey-and-greece/
<自ら敵対しているイスラエルとギリシャの助けを受けなければならない状況のトルコ>
トルコは地震が多い国である。1999年のM7.4の地震では、首都イスタンブールで死亡した1000人を含め、1万7000人が死亡している。この時は、イスラエルも救援活動に協力したのであった。
しかし、その後、2003年からエルドアン大統領(当初は首相)が、国の支配権を握るようになってからは、イスラエルに対する敵対政策をとるようになって、久しい。
今もトルコは、ハマスを支援して、イスラエルへのあからさまな敵対を隠していない。イスラエル沖で天然ガスが発見されてから、イスラエルとキプロス、ギリシャは、東地中海天然ガスパイプラインで協力することを決めたが、この中にトルコは含まれていない。
今トルコは、いわば敵対する2つの国、イスラエルとギリシャから助けの手を出されていることになる。プライドの高いエルドアン大統領がどう出てくるのか注目される。
<石のひとりごと>
まだ多くの人々が救出を待っていると思われる。世界一優秀なイスラエルの救出隊がすぐそこにいるのに、出動できないでいるのは残念すぎる。
しかし、トルコにとってはなんとも皮肉な流れかもしれない。世界の状況を見ていると、主が今、様々な方法で、天地創造の神の前にへりくだるよう、人類に問いかけておられるような気がする。
地球の様相が変わっていく中、自然災害も頻発するようになっている。神の前にへりくだり、喧嘩しているものとは仲直りし、神の赦しを受け取る時である。もしかしたら、最後のチャンスの時なのかもしれない。