ニュースでも報じられているが、少々まとめとして。。。
1)イギリス
イギリスは、メイ首相が、3月29日に、正式にEUからの離脱を通告。これからその手続きに入る。それに先立ち、19日、2020年に予定されていた総選挙を前倒しで、今年6月8日に行うと発表した。
メイ首相率いる与党・保守党が、野党労働党との格差(現在20%)を広げ、より安定した政治基盤の中で、EU離脱交渉を進めやすくすることがねらいである。
headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20170419-00000782-fnn-int
2)フランス
フランスでは、大統領選挙の第一回投票がいよいよ今週末23日となった。これまで残っている4候補のうち二人が、EU離脱に進む可能性があり、結果が注目されている。
特に極右のルペン氏が支持率2位の予想となっており、もしフランスまでがEU離脱となると、世界を変える大きな動きになる可能性がある。
その選挙を3日後に控えた今日、パリのシャンゼリゼで発生。犯行声明が、ISISから出たことから、大統領選挙にどう影響してくるのか注目されている。
www3.nhk.or.jp/news/html/20170421/k10010956201000.html
3)ドイツ
ドイツでは、9月に連邦議会選挙が行われ、メルケル首相が続投するかどうかが問われることになる。
なお、3月に行われたオランダでの総選挙では、極右系候補がやぶれ、リベラル派の自由民主党ルッテ氏が首相となっている。
www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/03/post-7225.php
<エルドアン大統領の権限拡大へ:トルコ>
ヨーロッパではないが、大統領の権限拡大になるか注目されていたトルコだが、それに関する条項を含む憲法改正に関する国民投票が行われた結果、賛成51.4%というかなりきわどい状態での賛成多数で、憲法の改正が可決された。
これにより、大統領職などに関する憲法が2019年付けで変更になる。たとえば、エルドアン大統領は、任期5年を2期、つまり2029年まで大統領にとどまることが可能になる。
この他、首相職がなくなり、大臣などの重要ポジションを大統領が直接指名できる。このように、大統領の権力は、大幅に拡大されることになる。エルドアン大統領は、こうすることで強いトルコを実現できると主張している。
www.bbc.com/news/world-europe-39626116
しかし、国民投票の結果が、ほぼ50/50と、あまりにもぎりぎりであったため、野党からは開票やり直しの要求も出た。しかし、その声は握り潰されたようである。
国際社会は、懸念を表明しているが、トランプ大統領は、エルドアン大統領に祝辞を送っている。
なお、アメリカとトルコは、シリア問題において、重大な不一致を抱えている。アメリカは、シリア問題で、アサド政権の打倒をめざし、クルド人勢力を支援しているが、トルコは、クルド人勢力をテロ組織として弾圧しようとしているのである。
トランプ大統領は、5月のNATO会議の前に、エルドアン大統領に会うことになっている。
余談になるが、トランプ大統領はNATOの運営方法は、時代遅れだと痛烈に批判し、一時ニュースになっていた。