<ユダヤ人一家8人全滅:エン・ボケック周辺>
10月30日(火)、死海に沿った90号線で、子供達6人と両親の一家8人全員が死亡するという悲惨な交通事故が発生した。
調べによると、対向車のジープが車線を超えてきたことによる正面衝突だったもようである。正統派ユダヤ教徒のアタルさん一家の乗ったミニバスは、衝突直後に炎上したため、全員が死亡する事故になった。
事故を起こしたジープの運転手(52)は軽傷だが、同乗していた2人で、娘は呼吸器を要するほどの重症で、もう一人も中等度の負傷となっている。警察がかけつけた際、運転手は、「見ての通りだ。俺が殺した。もう車は運転しない。」と混乱状態だったという。
調べによると、運転手は、交通違反の記録が20回以上あり、事故のあった日は、麻薬の影響下にあった。重篤な過失致死にあたるとみられ、今もベエルシェバの留置所に入れられている。
裁判所は、運転手のあまりの過失の大きさと、おそらくは本人の精神状態をかんがみて、名前は公表しないよう指示したという。
今回死亡したのは、西岸地区入植地サゴットに住む正統派のアタルさん一家で、父親のヤリブさん(45)、母親のショシさん(47)、こどもたち、ヤアコブ・イスラエルさん(12)、アテレトさん(11)、アエレットさん(9)、モリア君(7)、イェディッドちゃん(5)、アビガイルちゃん(3)
この日は、市長選挙で学校、職場などが国民の祝日となったことから、選挙を終えたイスラエル人たちの多くが死海方面などへレジャーに訪れていた。
水曜に行われた葬儀には近隣の人々数百人が列席したが、一家が全滅してしまったことをまだ把握できていないと語っている。
www.timesofisrael.com/hundreds-attend-funerals-of-family-of-8-killed-in-car-crash/
<パレスチナ人6人死亡>
上記の大事故からわずか数日ごの11月4日、ヨルダン渓谷西岸地区の90号線で、パレスチナ人らが乗ったバンと、大型トラックが正面衝突し、6人が死亡。5人が重症となっている。
映像をみると、トラックが対向車線に入りそうになり、それを避けようとしたバンと衝突している。トラックの運転手は警察に身柄を拘束された。
犠牲者はみなパレスチナ人で、ルフツィさん、ラアジャイさんは同じザフダ一家の兄弟。負傷したうちの4人はエルサレムのイスラエルの病院で治療を受けている。
<石のひとりごと>
若いユダヤ人一家が、一瞬にして消えていなくなってしまった。イスラエルでは、以前にも一家全滅に近い交通事故があったと記憶している。ここまで悲惨な事故を目前にするとき、ユダヤ人を憎むサタンは、ホロコーストの時代から今もなお、健在なのかもしれない。。と思わされる。
過失致死で一家を全滅させてしまった運転手とその家族たちのこれからの苦悩もまた計り知れない。名前の公表を裁判官が差し止めるほどだから、その苦悩は、すでにあまりにも大きいのだろう。
そのわずか数日後に、パレスチナ人家族も2人の兄弟を失った。重症で、エルサレムの病院にいる人は、17歳、18歳、31歳、50歳だという。それぞれに家族があるはずである。まさに一瞬先すらわからないというのが、私たち人間である。関係者全員の上に、ただ主のあわれみがあるようにと祈る。