昨日3日は、カイロで、パレスチナ代表団とイスラエル代表団が出席し、エジプト、アメリカが仲介しての交渉が行われる予定だった。
パレスチナ側は、ハマス代表も含めて代表団をカイロに派遣したが、イスラエルは、一昨日、停戦直後にイスラエル兵が殺害されたことを受けて、代表団を派遣せず、一方的にガザからの撤退をはじめたというわけである。
昨日3日、パレスチナ側は、イスラエル抜きで、以下の要求を決めた。①即時停戦とイスラエル軍撤退 ②国境の開放(人・物)③海上封鎖の緩和 ③空港と港の設立 ④国際社会の緊急支援をパレスチナ統一政府とですすめる
⑤以前に約束した4回目の囚人釈放 ⑥少年3人誘拐殺害事件以降、シャリート兵士との交換で釈放されて再逮捕された者たちの釈放
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これらは、考えうるすべての要求を並べただけで、まるでイスラエルに無条件降伏を要求しているようなものである。
無論、イスラエルがこれに応じる事はないとヤディン氏。
<ガザ地区の非武装実現とリハビリテーション>
イスラエルは、ガザ地区のリハビリテーションを考えている。人々の生活が改善されなければ、またハマスがミサイルをためこみ、2、3年後にはまた戦争という事になるからである。
そのためには、まずガザ地区の非武装を維持することが欠かせない。しかも、ガザ地区内部にイスラエル軍が駐留しない形でのガザ地区監視システムが必要である。
今最も要注意なのは、イランがハマスとの関係改善にのりだし、支援すると言っていることである。これを阻止するために鍵となるのがエジプトである。
現在、ガザと外との出入り口は、エジプト側のラファと、イスラエル側のケレン・ショムロンの2カ所。イスラエルの入り口はイスラエル自身で管理するので問題はないが、エジプト側はイスラエルの手の届かないところである。
現在、エジプトは、パレスチナ側の、ラファの国境を開放するという要求に応じるためには、パレスチナ自治政府の警備隊がガザ側の治安確保に立つよう求めている。しかし、パレスチナ自治政府にそれだけの能力があるとは考えられず、まだ先行きは不明である。
イスラエルは、上記の非武装監視に加えて、国際社会、特に中東のサウジアラビアなど中東近隣諸国が関与して、ガザ地区の社会経済的状況の改善を考えている。その流れの中で、やがては穏健なパレスチナ人が、ガザを支配するようになるというのが最終目標である。