16日は、ガザからイスラエルへのロケット弾は計132発。迎撃ミサイルが、33発撃ち落としたが、82発が大半はイスラエル領内に着弾した。大半は空き地に着弾しているが一部は民家にあたって被害をもたらしている。
16日、特に激しく攻撃を受けたのがアシュドドとアシュケロンだった。アシュケロンでは、ミサイルが家屋を直撃。中にいたティーンエイジャーのスージーさんは、サイレンで、とっさに防護室へ避難したため無事だった。
しかし、アシュケロンでは、サイレンが鳴ってからミサイル着弾まで30秒しかない。「もし避難していなかったらどうなっていたか・・・」と青ざめるスージーさん。
16日は、リーバーマン外相がイスラエルを訪問中のノルウェーの外相を伴ってアシュケロンを訪問していた。2人もサイレンで避難した。
また、アシュケロンでは、学校の校舎を直撃し、建物が破損したが、子供たちは夏休みでいないため負傷者もなし。ただしショック症状で数人が搬送されている。
テルアビブでは、迎撃ミサイルが撃墜した後の金属片が、民家の子供部屋を直撃した。こちらも住民は、避難していたため無事だったが、もし避難していなかったら大惨事だった。
エルサレムはサイレンもなく平穏な一日だった。
<ロケット攻撃下にある住民の心理的影響>
テロ被害者を無料電話相談を中心に支援活動を行っている団体NATALには、様々な年齢層の人々からの電話が殺到している。
NATALでは、攻撃下にある子供たちや住民を支援するため、心理専門家と、特別な訓練を受けたボランティアを配備して、南部都市でも活動している。近々取材予定。
<観光業への影響>
エルサレムで警報が鳴ったのは今のところ3回のみで、町の日常には変わりはない。ただし旧市街は、パレスチナ人が怒って石を飛ばしてくる可能性があるので、絶対大丈夫とは言い切れない。
ガリラヤ方面は、ガザからのミサイルは飛んで来ていないが、シリアやレバノンからもロケット弾が時々着弾しており、こちらも絶対大丈夫とは言い切れない。何よりもベングリオン空港が閉鎖になる可能性があるというのが致命的である。
エルサレム在住の日本人ツアーガイドたちによると、彼女たちに依頼されていた7月中の日本からのツアーは全部キャンセルになったという。大韓航空でも、いっぱいだった座席に空席が出始めている。
エルサレムには、「勇敢な観光客の皆さんに特別割引」と張り出したお土産やさんがあった。またアジア人に人気のベンヤフダ通りの土産物店を経営するダニーさんは、「戦争で観光客が来ない。だから店内のものはすべて50%オフ。とにかく買ってほしい。」と言っていた。しかし、ここの50%オフ、今に限らず、常にだが・・・。