24日、ブリュッセルのユダヤ博物館でのテロで犠牲となった4人(1人は病院で死亡)のうち、2人はテルアビブから観光に来ていたイスラエル人のエマニュエルとミリアム・リーバ夫妻(共に50歳代)だった。あとの2人は博物館スタッフ。夫妻の葬儀は27日に行われる。
この事件を受けて、まだイスラエルにいた教皇フランシスは、「憎しみに満ちた反ユダヤ主義に深い悲しみを覚える。あわれみ深い神に犠牲者を覚え、負傷した人々の回復を祈ります。」とコメントしている。
<EU議会選挙・極右政党が議会入り>
このテロの翌日、ブリュッセルを含むヨーロッパでは、EUの議会選挙が行われた。その結果、フランス、ドイツ、イギリス、ハンガリー、オーストリア、ギリシャなどで極右政党や右派政党が議席を伸ばしたことがわかった。
ヨーロッパのユダヤ人コミュニティは、反ユダヤ主義の台頭を懸念している。一方で、こうした右派政党が、ヨーロッパで進出しているイスラム勢力に歯止めをかけるのではないかと期待するヨーロッパ在住のユダヤ人も少なくないという。
全体的に、ドイツのユダヤ人は楽観的で、フランスのユダヤ人の方が危機感が高いという。フランスからのイスラエルへの移住は年々増加傾向にある。