さんざすったもんだしたあげく、最後には、総選挙やりなおしかとまで言われた代33代政権の連立交渉。14日午後、ようやく最終合意に至ることができた。来週早々にも国会で宣誓式が行われる。オバマ大統領訪問ぎりぎりとなった。
有力3党、リクード・ベイテイヌ党(ネタニヤフ首相)、未来がある党(ラピード党首)、ユダヤの家党(ベネット党首)が獲得した主な閣僚のポジションは以下の通り。
1.<リクード・ベイテイヌ党>・・・ネタニヤフ首相、外務相(現職リーバーマン氏留任)、
国防相(元国防軍参謀総長モシェ・ヤアロン氏)、
内務相(現教育相ギドン・サル氏)
*「最重要ポストは保持」外交防衛関係に影響力
2.<未来がある党>・・・ラピード財務相、教育相、厚生労働相 *内政関係に影響力
3.<ユダヤの家党>・・・ベネット通産相(兼副首相)、住宅相、宗教相、ディアスポラ関係省庁
国会経済委員会主事(仮約)*正統派の社会参画、入植地関係に影響力
*ツィッピー・リブニ党・・・法務相兼パレスチナ交渉担当、環境相
<今回の人事で、予想される主な変化>
1.ユダヤ教超正統派の優遇が削減される(超正統派も徴兵・社会奉仕、正統派への社会保障削減と労働による社会参画)
2.パレスチナ人との対話がはじまる
3.西岸地区でのユダヤ人の入植活動がすすむ(ベネット氏の圧力によるが、連立内で激しい対立が予想される)
4.イラン攻撃にむかう?*ヤアロン新国防相は、タカ派傾向
日本ではこれほどもめた場合、あとの人間関係にも大きくひびが入ってしまうが、イスラエル人の場合、意見を出し合ってもめたとしても、それは交渉であってけんかではない。いったん合意した以上、ここからよい政府にしていくものと期待する。