十数年ぶり冬の大嵐到来 2013.1.9

イスラエルでは6日から十数年ぶりといわれる冬の大嵐が上陸。これまでに、強風(80K/h)と大雨による洪水で全国的に甚大な被害をもたらしている。死者は3名。

洪水で車の中で立ち往生になった人々は、空軍のヘリコプターや、ゴムボートが出て救出している。ハイファ近郊ではビルの屋上にいた15人を救出。ベト・シャン南部では、ヨルダン川から噴出した水で車ごと流された3人が救出された。

イスラエル中央では、通常は乾いているアヤロン川が氾濫し、テルアビブとエルサレムを結ぶ中央幹線道路が冠水。数時間閉鎖になった。死海、エンゲディを結ぶ90号線も洪水で一時閉鎖した。ショッピングセンターでは、洪水で一階部分が全部浸水したところもある。

4日めの今日は、強い寒気で北のヘルモン山で大雪になったのをはじめ、ガリラヤ、ハイファ、エルサレム、西岸地区各地でも雪が降っている。

<イスラエル軍とパレスチナ警察が協力>

この嵐は、イスラエルだけでなく、西岸地区やガザ地区にも及んでおり、西岸地区でも洪水にまきこまれたパレスチナ人の女性が2名死亡した。

イスラエル軍はパレスチナ警察に救出のための機材を提供するなどして双方が協力活動を行い、これまでに洪水で立ち往生になっていたバスの乗客30名を救出している。

ガザ地区でもこの嵐で20本以上の木が倒れ、多くの家庭が停電。ガザでも被害にあった数十人を救出したもよう。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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