先週木曜夜中過ぎ、エルサレムの目抜き通りシオン広場でアラブ人少年ら4人が、ユダヤ人少年らにリンチされた一件。被害者のアラブ人少年(17才)は重傷で、エルサレムのハダッサ病院の集中治療室で治療を受けている。意識は戻ったものの記憶喪失がある様子。あとの3人はのそのいとこで、軽傷のみ。
イスラエル警察は土曜、19才のエルサレム在住ユダヤ人少年を逮捕。続いて日曜、13,15,17才の少年3人と、15才の少女1人を逮捕した。いずれもユダヤ人。3人は、今も拘置所で拘束されているもよう。逮捕された5人は未成年であるため、刑務所には入らず、少年院などで対処されることになると思われる。
<週末前の夜は別の顔:エルサレム>
エルサレム新市街。日中は、観光客や親子連れ、高齢者が目立つ普通の町だが、夜、特に安息日前の木曜、金曜になるとまったく違う顔になる。バーなどが開かれ、通りには、10代とみられる少年少女が集中してたむろする。シオン広場には通常パトカーが配備される。(写真)その中で、ハバッド派などユダヤ教正統派が、”悔い改めへの伝道活動”している姿もみられる。
通常、イスラエルの世俗派の若者の夜は遅く、夜10時以降に外出するのも普通。週末前の木曜(日本でいえば金曜)や金曜では、特に夜は遅く、そのまま朝方まで騒いでいる者も少なくない。当然アルコールや麻薬も出回っていると思われる。
<ネタニヤフ首相、アッバス議長に謝罪>
西岸地区でパレスチナ人のタクシーに手榴弾が投げ入れられた事件。被害者は重傷で、ハダッサ病院で手当を受けている。こちらの犯人はまだつかまっていない。ネタニヤフ首相は、アッバス議長にラマダン明け例祭の祝辞とともに、この一件について謝罪。犯人を徹底的に処罰すると伝えた。
しかしこの後にも、ユダヤ人がパレスチナ人の車に投石する事件が発生し、犯人はまもなく逮捕されている。