米軍艦隊がイラン攻撃範囲到着で緊迫:イランに核放棄せまる 2026.1.29

US President Donald Trump (left) speaks to reporters while in flight on Air Force One to Joint Base Andrews, Maryland, on January 11, 2026. (AP/Julia Demaree Nikhinson); Iranian supreme leader, Ayatollah Ali Khamenei speaks in a meeting, in Tehran, Iran, January 3, 2026. (Office of the Iranian Supreme Leader via AP)

エスカレートするイラン情勢:イラン国内問題から核問題へ

中東地域に向かっていたアメリカの空母アブラハム・リンカーンと、駆逐艦3隻が、1月26日(月)、イラン攻撃範囲内、CENTCOM(米中央軍)指揮下に入った。

その翌日27日(火)、CENTCO第9空軍部隊が、地域における空軍戦闘力を確認、配備、緊急事態対応などの訓練を数日間実施すると発表した。イランに大きく迫る動きである。

このように緊迫する中、トランプ大統領は、今のハメネイ政権は、これまでで最も弱体化していると語り、政権を打倒することを煽るような発言をした。

一方で、イランが、核問題に関する交渉に応じる様子があるとも述べ、「今回、核合意に至らない場合は、昨年6月の時の攻撃(12日間のミッドナイトハンマー作戦)より、はるかに深刻なことになる。イランはすみやかに交渉のテーブルにつくべきだ」と強力な警告を発した。

以下はイランに交渉に応じるよう、警告するトランプ大統領のXへの投稿。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/trump-wants-to-create-conditions-for-regime-change-in-iran-us-sources/

トランプ大統領はこれまで、反政府デモに対するイランの対処に軍事介入すると警告していた。しかし、今は、核問題に戻ったような言い方である。トルコの外相は、複数の問題を同時に扱うべきでないと語っている。

いずれにしても、トランプ大統領は今、目一杯、脅迫して、できれば戦争なしにこれを達成することを一番望んでいるのかもしれない。相変わらず、不確実性という武器を、フルに使っている。

イラン当局の反応:あらゆる攻撃も戦争の始まりとみなす・イスラエルを攻撃する

in Tehran on January 27, 2026. (ATTA KENARE / AFP)

イランはいかなる脅迫にも応じないとしている。トランプ大統領の最後通告的な発言が出た27日(火)、イラン当局は、もしアメリカがイランを攻撃したら、前例がないほどの反撃に出ると表明。

テルアビブ中心部を含むイスラエルを攻撃するとの警告を繰り返した。

イラン最高国家安全保障会議のアリ・シャムハニ議長は、ペルシャ語とヘブライ語で、Xに、「今

回は、限定的ということはありえない。いかなる軍事行動、その種類、いかなるレベルの攻撃であっても、アメリカからの攻撃は戦争の始まりみなす。

反撃は、即時、包括的に行う。攻撃はテルアビブを中心として、“侵略者”に関係する全ての国に及ぶだろう」と投稿した。

Enghelab Square in Tehran, Iran, January 25, 2026. (AP Photo/Vahid Salemi)

イランの首都テヘランの中心地には、アメリカの空母が攻撃される大きな絵が展示され、「もし風を吹かせるなら、大風に吹き飛ばされる」と英語で書かれている。

ヒズボラやフーシ派なども、もし戦争になったら、イランとともに戦うと宣言している。

イランのアラグチ外相も、いかなる攻撃にもイランは対応すると答えたが、核交渉の可能性については否定しなかった。しかし、ここしばらく、ウ

ィトコフ特使からの連絡はないとも語っている。

www.timesofisrael.com/iran-threatens-to-hit-heart-of-tel-aviv-in-response-to-any-us-attack/

緊張がエスカレートする様相にあるためか、KLMは、テルアビブや中東への便をキャンセルしたままである。

www.jpost.com/travel/article-884920

*イラン国内の様子:イスラエルのスパイだと男性を処刑

昨年末から始まったイランでの反政府デモ。政権側が強力な鎮圧に乗り出し、今は目立ったデモの報告はない。その後も、厳しい取り締まりが行われている。

28日(水)、イスラエルの諜報機関モサドに協力したとして、男性が処刑されたとイラン国内のメディアが伝えた。同様の罪状で昨年中、12人が絞首刑にされていた。

www.timesofisrael.com/iran-executes-man-accused-last-spring-of-spying-for-israel/

なお、トランプ大統領が先に800人の処刑を思いとどまったとして、攻撃を思いとどまったという経過あったが、イラン政権は、この処刑の予定に関しては完全に否定していた。

反政府デモの最初の原因は、イラン通過リアルの下落による物価問題だった。しかし、イラン通過リアルは、下落を続けており、1月27日(火)時点で、1米ドルが107万7500リアルと史上最低を更新した。

石のひとりごと

まさに一色触発である。予期しないことで戦争に発展することもありうる。そうなると、イラン、アメリカ、イスラエルで戦争になる。ヒズボラやハマス、フーシ派もイスラエルを攻撃してくるかもしれない。

こうした中で、イスラエルは、もはやガザにいる人質を心配しないでもいい状態にある。アメリカが一緒に戦っていることもあり、逆に一気に、イラン、ハマス、ヒズボラ、フーシ派を叩いてしまうかもしれない。

まさに、先に、スカット・ハレルのライディング牧師が言っていた、イスラエルを囲む敵の壁が落ちるといったこともありうるかもしれない。ただそうなった場合、あとはどうなるかは、想像もつかない。以下の聖書のことばを思い出す。

主の前では、どんな知恵も英知もはかりごとも、役に立たない。馬は戦いの日のために備えられる。しかし救いは主による。(箴言21:30-31)

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。