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イスラエル人最後の人質ラン・グヴィリさん(24)遺体帰還

ついに最後の人質ラン・グヴィリさん(24)の遺体が発見、確認され、帰国することができた。
これで、2023年10月7日に拉致された人質251人は、843日を経て、全員帰国できたことになる。
イスラエル軍はじめ、イスラエル全国に広がる感動は、予想をはるかに超える様相だった。
遺体の帰国には、最高の栄誉が払われた。政府プレスオフィスは、その道中の様子を取材することも案内してくれた。
以下は、グヴィリさんの遺体に敬意を払い、国家ハティクバを歌うイスラエル軍の様子。ザミール参謀総長もいる。
以下はイスラエル軍が、遺体を前に、「アニ・マアミン(私は信じる)」を歌う様子。この歌は、メシアの到来を信じ、たとえそれが遅いと感じても待つと告白するユダヤ教の歌である。
イスラエル軍の報道官は、英語で海外にもわかるように以下の発表を行った。
「今日、苦しい時代が終わった。ガザにイスラエル人の人質は残されていない。
今日、イスラエルの特殊警察のラン・グヴィル軍曹が帰ってきた。グヴィル軍曹は、10月7日、市民を守る戦いの中で死亡し、ガザに拉致されていた。
遺体を帰国させること。誰一人見捨てないこと。これは、イスラエル軍の理念である。私たちは、兵士も市民も、生きていても死んでいても、誰一人見捨てることはない。
ランさん、全国民があなたを待っていた。ランさんの家族へ、私たちはこの間ずっとあなたがたとともに立っていた。この2年の間、私たちの勇敢な兵士たちは、まさにこの瞬間のために戦ってきた。
私たちは敵でどういうものであるのかを覚える。また自分たちのことも覚えたる。私たちは、命を選ぶ、命を守る。ランが帰って来る。イスラエルの全国民が待っている。」

グヴィリ軍曹の家族は、ザミール参謀総長から、電話でこの報告を受けた。
グヴィリさんの家族、母親タリットさんは、別の結末を望んでいたとしながらも、2年半の終わりに安堵したとも語っている。
葬儀は、明日28日(水)、故郷のベエルシェバで行われる。
この日、人質遺体が戻ったことを受けて、ヘルツォグ大統領は、胸から人質を思う黄色のバッジをとりはずした。
しかし、最も安堵した一人は間違いなくネタニヤフ首相だろう。イスラエル国内では、10月7日の襲撃を許してしまった責任を追求する運動が高まっており、矛先は、イスラエル軍関係者と、ネタニヤフ首相にも向けられている。
今、人質を全員取り戻すことができたネタニヤフ首相とその政府。「これで責任の一つは果たせたといえるのではないか」との評価する記事も出ていた。
グヴィリ軍曹の帰国について、ネタニヤフ首相は、「これは、イスラエル国家の特記すべき達成だ。
私たちは、私は、全員を連れ戻すと約束した。そして最後の一人に至るまで全員取り返した。
ランさんは、最初に行き、最後に戻ったヒーローだ。これはイスラエル軍の素晴らしい成果だ。イスラエル国家の、そしてイスラエルの国民の成果だ」と語った。
このために祈り続けてきた、全世界のクリスチャンたちもいた。この人々にも大きな感動になっているはずである。
グヴィリ軍曹遺体帰国までの経過:縮小しつつあった人質家族フォーラム
イスラエル人たちは、2023年10月7日以来、人質家族フォーラムとともに国をあげて、人質の全員帰国を思い、安息日ごとにデモを行い、この2年の間の交渉で、段階を追って戻ってくる人質を、家族と共に迎えてきた。

しかし、昨年12月初頭からは、グヴィリさんの遺体が残されるのみとなった。以降、人質家族フォーラムの活動も縮小される傾向にあった。
グヴィリさんが立った一人、ガザに取り残される中、アメリカは、ガザ第二段階の開始を宣言し、最初のステップとなるラファ検問所の開放を、イスラエルに強く迫ってきた。
イスラエルは、アメリカという同盟国を失うわけにはいかない。ネタニヤフ首相は苦悩の様子で、トランプ大統領の要求を飲む様子を続けていた。
家族は、いよいよ見捨てられる思いにかられていたことだろう。しかしネタニヤフ首相は、最終的には、グヴィリさんの遺体をそのままにして、前に進むことに合意するわけにはいかないと決め、アメリカに、グヴィリさんの遺体が戻った後で、ラファ検問所を解放すると伝えた。
そうして、イスラエル軍は1月25日(日)、以前からその場所ではとみられていた、ガザ北部のイスラム教徒の墓地で、グヴィリさんの遺体の捜索を開始した。
しかし、ユダヤ教徒にとって、墓は死を意味するもので、基本的には汚れた場とされている。しかもイスラム教の墓地である。しかし兵士たちは、そこで、グヴィリさんの遺体発見作業を続けた。
Times of Israelによると、その墓地に埋められていた遺体は数百体あった。イスラエル軍は、1日で、約250体において、グヴィリさんかどうかの検査を行っていた。
現場では、軍兵士とともに、大勢の法医学専門家と歯科医20人が作業にあたった。最終的に、遺体の中に、グヴィリさんの歯列と一致するものがあり、さらには指紋などの鑑定からもグヴィリさんであるとの身元確認を完了した。
このニュースが流れるや否や、イスラエルのメディアはそれ一色になった。多くの人は、どこか諦めムードだったかもしれない。しかし、一転、遺体が帰国することになったのである。
誰もがグヴィリさんの帰国を喜んだ。また、イスラエルは、まさに最後の一人になっても、遺体になっても、その国民を見捨てないということも改めて喜んだのではないかと思う。
これからどうなる?次はハマスの武装解除だとトランプ大統領
今回、グヴィル軍曹の遺体は、イスラム教徒の墓地を掘り返すことで、取り戻すことができた。これは明らかに、ハマスが、この動きを受け入れたということである。
アメリカ当局によると、ハマスが話し合いに応じて、場合によっては受け入れる用意があるということを示している。

アメリカ当局によると、グヴィリさんの遺体返還は、トルコとカタールが、ハマスとの交渉にかなり協力したとのこと。
トランプ大統領は、「ハマスは人質を全員返した。次は武装解除だ」と言っている。
今推測されていることは、武装解除するハマスには、何らかの恩赦を与えるのではないかということである。しかし、イスラエルがそれに応じるかどうかについては明らかでない。
www.israelnationalnews.com/news/421518
www.timesofisrael.com/trump-hamas-worked-hard-to-return-body-of-last-hostage-now-it-must-disarm/
ネタニヤフ首相は、「今はまだガザの復興を語るときではない。ハマスの武装解除とガザの非武装化が先だ」と言っている。
人質がいなくなった今、遠慮なくハマスを攻撃することが可能になっている。そこはトランプ大統領とネタニヤフ首相の話し合い次第である。
とりあえず、次に予想される動きは、イスラエルが、ラファの検問所を解放するかどうか。いつそれが実現し、どのような形になるのかという点である。
(ガザ)平和評議会参加国26カ国に増加

トランプ大統領が立ち上げた(ガザ)平和評議会。憲章にガザという文字を入れていなかったため、国連に取って代わるのではないかとも言われた。しかし、今は、まずは、ガザに集中すると表明している。
参加国は、当初20カ国だったが、その後、加わる国も起こされ、最終的にはアメリカを入れて26カ国となった。
招待は約60カ国に出されていた。中国、ロシアはじめ、選挙前の日本も含め、20カ国以上はまだ返答していない。
国連への挑戦が見え隠れすることから、ヨーロッパ諸国の多く、フランス、ドイツ、ギリシャ、イタリア、ノルウェー、スロベニア、スウェーデン、イギリス、ウクライナは、現時点での参加は、見合わせると表明している。
www.timesofisrael.com/trump-hamas-worked-hard-to-return-body-of-last-hostage-now-it-must-disarm/
石のひとりごと
ハマスという残虐なテロ組織にとられた人質を全員取り戻す。こんなことはおよそありえないことだが、それが実現した。背後に主がおられたことを実感せずにはいられない。
この2年以上、この主に祈り続けてきたユダヤ人、クリスチャンたちの祈りがあったことも思う。
しかし、驚くべきは、10月7日以来、2年以上、イスラエル人たちは、決して不可能を決めつけなかったことである。かといって根拠なき楽観でもなく、ただ希望にしがみつき、人質全員に向けて、実際の行動も起こし続けていた。
自分の家族でもない人でも、同じ同胞だということで、痛みを共有し続けていた。こんな民は他にはない。
IDF報道官が言っている通り、イスラエルでは、命が最も大事。国民の中にたとえ罪人であっても、だれも不要な人はない。生きていても死んでいても、イスラエル人なら、だれも見捨てられることはない。こういう国民の一人なので、イスラエル人は、たとえテロや戦争が絶えない国なのに、幸せ度が高い国なのだろう。
聖書にあるこんな話を思い出す。100匹の羊飼いが、1匹を見失った。すると、羊飼いは、99匹をおいて、1匹を探しに行くのである。(ルカの福音書15章、マタイの福音書18章)
これは、99匹がどうでもいいというのではない。自分の羊で不要な者は1匹もない。100匹全員、だれにも絶対渡さないのである。これは、この地上では、ユダヤ人であった、イエス・キリストが語ったことばである。
こうしてみると、先に、自国民3万人以上を、わずか2日の間に虐殺した、イランのハメネイ政権とあまりにも対照的ではないか。
イランが礼拝する神がいいのか、イスラエルの神、聖書の神がいいのか。世界はどう見るのか。答えはあまりにも明らかではないか。世界は、日本は、いいかげんに目を覚すべきである。
