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キブツ・ニール・オズ住民2人の遺体帰国
ハマスは10月21日(火)夜、タル・ハイミさんの遺体に続いて、遺体2人を赤十字に引き渡した。検証の結果、遺体は、キブツ・ニール・オズの住民、アリエ・ザルマノヴィッツさん(85)とタミール・アダルさん(38)と判明した。
アリエさんは、10月7日、キブツ・ニール・オズの自宅から拉致された。ハマスのバイクに負傷して出血しながら拉致されていくビデオが残っていた人である。
ハマスは11月の時点で、遺体の写真を公開し、アリエさんの死亡が確定していた。
アリエさんが死亡した時に一緒にいた人質のファルハン・アル・カディさんは、2024年8月に解放されている。アリエさんは死ぬ前に、愛する孫娘や家族のことを多く話して、死の瞬間には、キブツと、友人たち、愛する孫娘や息子たちに、さようならと言ったという。アル・カディさんは心が引き裂かれる思いだったと語っていた。
アリエさんは、キブツ・ニール・オズ創設者の1人で、本当に汗を流して農業労働に勤しんだ人として尊敬されていた人だった。アリエさんの妻は1997年に死亡しており、遺族は2人の息子と5人の孫だった。
タミールさんは、イスラエル軍予備役軍曹で、キブツの副治安維持コーディネーターでもあった。ハマス襲撃時は、

家を出て、キブツの護衛にあたっている時に、殺害されていた。
自宅を出る時、妻とこどもたちには、隠れて鍵をかけ、絶対外へ出ないように指示していた。タミールさんの祖母ヤファ・アダルさんは、ハマスに拉致され、その映像も流されたが、48日後に解放された。
タミールさんの遺体を迎えた遺族は、両親と、妻ハダスさんと子供たち2人、兄弟3人を含む一族である。
これにより、ガザに残留している遺体は13人となった。
キブツ・ニール・オズでの葬儀

キブツ・ニール・オズでは、10月23日(木)、まずタミールさんの葬儀と埋葬が行われた。キブツ住人など1000人以上が参加した。
軍関係者で、治安要員でもあったため、ヘルツォグ大統領、政府を代表してキッシュ教育相、またハレヴィ元IDF参謀総長の姿もあった。
ヘルツォグ大統領は、元人質の多くの葬儀に出ている。
アリエさんの葬儀は、明日予定されている。タミールさんの葬儀には、アリエさんの遺族も出席していた。
