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北部情勢一応沈静化:ヒズボラミサイル50-60%は先制攻撃で破壊
25日早朝5時、イスラエル空軍は、戦闘機100機で、40カ所以上を空爆し、多数のヒズボラのロケット弾やドローン発射地を破壊した。この空爆でヒズボラ関係者2人が死亡した。
その30分後、ヒズボラは、ロケット弾230発、ドローン20機をイスラエル北部に向けて発射した。
しかし、本来は、テルアビブなどイスラエル中部などへ発射する予定であったとみられる。
イスラエル軍は、先制攻撃で、今回発射予定だったものの50〜60%は阻止したとみている。これにより、今この時に全面戦争になることを阻止したと分析している。
今のところ北部は沈静状態に戻っている。しかし、ヒズボラのナスララ党首は、今回の攻撃を「第一段階」と呼び、「成功した」と発表。
第一段階と言っている以上、第二、第三がある可能性はある。ネタニヤフ首相も、これで終わりではないと言っている。
しかし、双方にとって、事態のエスカレートは避けたいとみえ、イスラエルとヒズボラは、第三者を通じて水面下でのコンタクトを取っているもようである。
また両者の衝突が中東全域での戦争になる可能性があることから、ヨルダンや中東諸国も外交的努力を行なっている。
迎撃ミサイル誤作動でイスラエル海軍兵士1人死亡
イスラエル側の被害は、軽傷を負った女性一人とされていたが、その後、イスラエル軍は、この時に、北部海域にいたイスラエル海軍船が、迎撃ミサイルの破片にあたって、デービッド・モシェ・ベンシトリット下士官(21)が死亡し、2人が負傷したと発表した。
しかし、後の調べで、ヒズボラのロケット弾を迎撃しようと発射された迎撃ミサイル2発のうち1発が、どういうわけか途中から誤って海軍船を標的にしてしまい、船のすぐ上で爆発し、その破片でベンシトリット下士官が死亡していたことがわかった。
船を直撃する前に爆発したことで、不幸中ながら、船全部が爆破されるという最悪の事態は免れていたとみられている。