ヨルダン川西岸地区では、泥沼のようになっており、今週に入ってからだけでもテロ事件が2件続き、イスラエル人が1人死亡した。また、昨年11月にハマスと人質と交換で釈放したパレスチナ人が、西岸地区でテロ行為に及んだ。
<ヨルダン川西岸地区でテロ事件:イスラエル人1人死亡>
1)イスラエル人1人死亡・1人負傷
ヨルダン渓谷を走る90号線は、西岸地区の中にあり、パレスチナ人居住地とイスラエル人の模写部が相互に出てくる車専用道路である。その90号線、目ホラ交差点付近で、11日、イスラエル人が運転していた車、2台が銃撃されるテロ事件が発生した。
これにより、90号線ぞいベイトシャン出身のナタン・ドイチュさん(23)が死亡した。別の車に乗っていた北部アラブの町に住む(アラブ人?)アナス・ジャラマさんは、中等度の負傷となり、病院に搬送された。
ナタンさんは、ブネイ・アキバというユダヤ教ムーブメントのメンバーで、地域に貢献する、さまざまなボランティア活動をしていた青年だった。最近、婚約したばかりだったという。ベイトシャン市は、ナタンさんをヒーローとしてその死を惜しむ声明を出している。
2)11月ハマスとの人質交換で釈放されたパレスチナ人が銃撃テロ
ドイチュさんが殺害された翌日の12日夕方、西岸地区のパレスチナ人の町、カルキリヤにある自動車修理工場で、銃撃テロが発生。イスラエル人男性(60)とパレスチナ人2人が負傷した。イスラエル人男性は重傷だという。
テロリストは、逃走を試みたが、町のすぐ外で、イスラエル治安部隊に射殺された。パレスチナ自治政府によると、テロリストは、パレスチナ人のタリク・ダウド(18)で、11月に、ハマスとの人質交換で、解放された1人だった。この時に解放されたパレスチナ人によるテロは今回が初であった。
イスラエル軍は、ダウドを見張っており、カルキリヤで逮捕することになっていたが、間に合わなかったということである。
الهيئة العامة للشؤون المدنية تبلغ وزارة الصحة باستشهاد الشاب طارق زياد عبد الرحيم داود 18 عاماً، برصاص الاحتلال قرب بلدة عزون شرق قلقيلية pic.twitter.com/ld0Mfcrf7X
— وكالة سند للأنباء – Snd News Agency (@Snd_pal) August 12, 2024
なお重傷を負った男性は、治安組織が入ってはならないと言っているところに入っていて被災した形である。何をしていたのか不明だが、実際のところ、西岸地区の方が物価が安いこともあり、大胆にもパレスチナ人たちの中へ入って、買い物をしているイスラエル人も少なくないとのこと。