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ガザ全域で激戦:イスラエル兵1人戦死
イスラエルは、ラファでの戦闘を通じて、ラファのハマス部隊は著しく弱体化しており、エジプトとの国境フィラデルフィ回廊を概ね制覇したとみられている。
しかし、残党ハマスが、ゲリラ化して、ガザ各地に散らばり、拠点の再開を試みる動きに出ている。このため、イスラエル軍はガザ全土で、空爆も伴う激しい攻撃を続けている。
ハマス残党は、学校や救急隊の背後にいるため、イスラエルの激しい攻撃で、市民の犠牲者も相次いでいる。ガザ南部ラファでは、今朝、イスラエル兵の戦死者も出た。
エイヤル・シャイネス軍曹(19)これでガザ地上戦での戦死者は316人(10月7日以来では668人)となった。
27日、イスラエルは、ガザ市シャジャイヤ地域への攻撃を前に、市民たちに、南部の人道地域に避難するよう指示を出した。
空爆の中で、市民が急ぎ避難する様子が伝えられている。シャジャイヤは、4月にいったん、イスラエル軍が沈静化した地域であった。
لحظة قصف الاحتلال لمنازل المدنيين في حي الشجاعية شرق غزة قبل قليل. pic.twitter.com/q07Hq4JNwi
— Newpress | نيو برس (@NewpressPs) June 27, 2024
www.timesofisrael.com/idf-tanks-said-advancing-into-gazas-shejaiya-amid-strikes-on-the-neighborhood/
ハマスとの交渉は進まず、シンワルも人質に関する進展も今のところ出ていない。
問題となっているガザの飢餓だが、イスラエルは、支援物資は搬入されているのに、ガザ内での治安が著しく悪化していることで、国連などによる配布が滞っていると指摘している。
COGAT(イスラエル軍のガザでの支援関連担当)によるると、27日だけで、トラック353台がガザへ入ったという。264台はケレン・シャローム検問所から、51台はエレツから、38台はアメリカの桟橋を経由して海から搬入された。イスラエルはまた水の搬入も試みているとのこと。
www.ynetnews.com/article/hkbhc0j80
戦後ガザはどうなるのか
ネタニヤフ首相が、ガザでの戦闘は一月程で終わり、兵力は北部へと語った。しかし、ガザでの戦闘は相変わらず激しく、泥沼になりはじめており、今こそ、今後、ガザをどうしていくのかを考えなければならない時だと言われている。
戦後のガザについては、ブリンケン国務長官がサウジアラビアなど穏健アラブ諸国を奔走している。現時点で、アメリカによると、エジプトとUAE(アラブ首長国連邦)が、戦後ガザの管理に貢献する用意があると言っているとのこと。
www.timesofisrael.com/egypt-uae-prepared-to-participate-in-post-war-gaza-security-force-officials/
しかし、これらの国々協力は、西岸地区とガザ地区をパレスチナ国家にするという条件がある。イスラエルはこれを受け入れないので、結局、どん詰まりということである。
まさに終わりの見えない様相である。残党ハマスの動きからも、ガンツ氏が言ったように、ハマスは、理念であり、完全な抹殺は不可能であることを証明する様相になりつつある。