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ハマスとの戦闘6日目:ガザ地区の様子:逃げ場ないパレスチナ市民
ハマスとの戦闘開始から6日目になる。イスラエルは、夜を徹して空前の大規模なガザへの空爆を行っている。特にハマスの司令官たちの家と地下トンネルを集中的に攻撃している。ハマスの海軍司令官が死亡したとの情報もある。
ハアレツによると、2時間の間にガザのパレスチナ人33人が死亡。朝までに51人が死亡したとのこと。戦闘が始まってからの死者数は、1200人以上となっている。
ガザのパレスチナ人22万から25万人以上が、UNRWAの92の施設に身を寄せている。イスラエルは、ガザ市民がエジプトとの国境から避難するようにと伝えたが、エジプトはこれを受け入れなかったのである。
イスラエルはハマスの幹部や、ロケットの発射地への空爆を行っているが、ハマスは、UNRWA関係の場所に武器を隠していたことがあるので、市民が避難していても空爆される可能性がある。
Times of Israelによると、これまでにUNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)11人が死亡。UNRWAの学校の子どもたち30人が死亡。死亡したUNRWA職員は、教師、婦人科医、エンジニア、カウンセラーなどとなっている。
またイスラエルは、ガザへの水、食料の搬入だけでなく、電気も止めた。ガソリンもない。特に懸念されているのが、病院の電気が失われることである。大きな人道的問題となり、国際社会のイスラエルへの非難も出始めている。
しかし、イスラエルは、ガザのハマスを徹底的に撃滅すると言っており、地上軍の侵攻はもはや時間の問題である。
ハマスとの戦闘6日目:イスラエルの様子・愛する家族と急すぎる慟哭の別れ
イスラエルへのロケット攻撃は10時間ほどやんでいたが、12日朝からまた再開され、イスラエル南部や、中央テルアビブや西岸地区にもサイレンがなっている。現在、1日平均200〜400発と減っているが、当局はハマスが長期戦に備え始めたとみている。
イスラエル人の死者数は、昨日から100人増えて1300人。負傷者は3300人で、28人が危篤、330人が重傷である。
戦死した兵士の数も31人増えたとのこと。全国では葬儀とそれに続くシバ(7日間悲しみに座る)が行われるので、文字通り、国民のほとんどが関係者の犠牲に関係している。
メシアニック教会のエルサレム・アッセンブリーでも、教会員のイボーヌさんが、キブツ・レイムの音楽コンサートに行っていて殺されたため、本日、葬儀を行われる。
急な永遠の別れであったことから、若い犠牲者の家族たちは、遺体から精子を回収してほしいと殺到しているという。しかし、もう死後、時間が経ち過ぎているケースも多いという。
ガザに拉致された人の数は正確にはまだ把握できていない中、IDFは81人の名前は明らかとなり、家族に伝えられたとのこと。まだ一部で、ハマスは130人と主張する中、200人以上いるとの報告もある。
www.timesofisrael.com/liveblog-october-12-2023/
*花の楽園キブツ・べエリが地獄に
イスラエル南部が解放されて、IDFが入れるようになり、悲惨な報告が次々に出てくる。
住民100人以上が殺されたキブツ・べエリでは、崩壊した建物から遺体が出てきて、残酷な殺戮の様子が伝えられている。
たとえば、シェルターに若者たちが詰め込まれた中に、手榴弾が投げ込まれたとみえ、全員死亡していた。
赤ちゃんや子どもたちの首や四肢が切断されてばらまかれている様子など。家族がいるまま焼き落とされた家もある。幼稚園には、クレヨンが散らばり、「シャナトバー(新年おめでとう)」の文字があった。
子どもたちの絵が、名前つきで並んでいた。あまりの残忍な様子に、「ポグロム」とか、「ホロコースト以来」といった表現も出始めている。
7日午前中の攻撃発生時、イスラエル軍の助けがなかなか来なかったというのが問題であったが、来てからの戦闘では、ハマスも殺され、その遺体、103体がこのキブツで見つかっている。
なお、キブツ・べエリの破壊された2階建の建物にいた40人の市民は、ハマス20人ほどによって、全員拉致されたとみられている。
なお、このキブツは、春になると、赤いカラニヨット(アネモネ)が一面に咲き乱れて、毎年フェスティバルが開かれる。イスラエルの家族たちがやってくる自然豊かなキブツだった。筆者も行ったことがある。
ハマスは近年、そこへ、火炎タコを飛ばしてきて、美しい花畑を焼くと言うテロをし続けていた。今は、人間を殺し尽くしてしまったということである。
ヨーロッパでユダヤ人施設が危ない!?
ポグロムやホロコーストという言葉が出ている。アメリカやヨーロッパでは、ガザでの壮絶な攻撃が拡大する中で、ユダヤ人たちやそのシナゴーグ、学校などが攻撃される可能性が懸念されている。とりなしを。