サウジアラビアとの防衛協定を検討しているアメリカだが、イランとの関係は、核兵器問題での交渉が頓挫し、これまでになく緊張が続いている。そうした中、アメリカは、カタールを仲介として、イランと、互いの国にいる捕虜を交換するという交渉を行い、それが実行に移された。
イランは、18日、拘束していたアメリカ人5人をカタールのドーハに移送。5人(男性4人女性1人)はそこからアメリカへ向かった。5人は、実業家などでテヘランの刑務所で8年を過ごした人もいる。アメリカ政府は、5人が無罪であるのに、捕虜にされていたと認識している。
釈放された5人は、彼らを覚え、帰国を実現させてくれたバイデン大統領と関係諸国に深い感謝を表明している。バイデン大統領、選挙前の在職中にさまざまなことを成し遂げようとしているようである。
時期的に微妙だが、ブリンケン国務長官は、このイランとの取引についてポジティブなサインだとして支持し、「大統領にとっては難しい決断だった」と擁護する声明を出した。
これに伴い、今後、アメリカにいるイラン人捕虜5人が釈放されるが、全員がイランに戻らないかもしれないとのこと。また、トランプ前大統領の時代に凍結されていた、イランの海外資60億ドル(8860億円)がイランに返金されることになるが、これは、韓国がイランから石油代として支払うはずであった資金から支払われる。
この資金が、武器に使われることが懸念されるが、BBCによると、資金は、第三者によって、食糧や医薬品といった人道の取引の形での返金になるとのこと。
なお、イランにはまだ欧米諸国の12人が捕虜のままとなっている。
www.timesofisrael.com/after-us-prisoner-swap-a-dozen-westerners-remain-captive-in-iran/