国内が混乱すると必ず?起こるのが外国での紛争と・・・とつい考えてしまうのだが、テルアビブで大規模な市民によるデモが発生していた同じ頃の18日夜遅く、イスラエル空軍が、ゴラン高原からシリアの首都、ダマスカスのカファル・ソーサーと呼ばれる地域を攻撃し、シリア人5人(4人は一般市民)が死亡、15人が負傷した。
攻撃を受けた地域には、巨大なイランの軍事施設があり、その周囲が、住宅地であったため、市民も巻き添えになったもようである。住宅地の被害は、シリア軍の迎撃ミサイルの誤射によるとの報道もある。
シリアでは、6日に発生した大地震の後、徐々に国際的な支援物資が搬入されているが、イランから人道支援に紛れる形で、武器がシリアに搬入されているとの報告もあり、イスラエルが目を光らせているとのことである。
www.timesofisrael.com/syrian-media-several-dead-in-israeli-strike-on-damascus-residential-area/
*最近のイスラエルとイラン の攻防戦
イスラエルによる、シリアへのこうした攻撃は今に始まったことではない。イランからも反撃があり、両国は水面下ですでに戦争状態にある。
1月末、イスラエルが、イラン領土内の軍事ドローン製造工場とみられる地点を攻撃し、破壊していた。その後、2月10日、アラビア海にて、イスラエル国籍のタンカーが、自爆ドローンによる攻撃を受けた。被害は軽微であったとのことで、負傷者は出なかった。
ドローンは、イランがウクライナ攻撃用にロシアに販売しているドローンを同じものであったことから、イランによる攻撃とみられている。
www.timesofisrael.com/israeli-owned-tanker-attacked-by-iranian-drones-in-arabian-sea-report/
ロシアがイスラエルを非難
ダマスカスへの攻撃を受けて、シリアを実質支配においているロシアが、国際法違反であるとして、シリアに対する攻撃を停止するようにとの声明を出した。
これまでの原則では、ロシアはイスラエルのシリア領内でのイランへの攻撃には、目をつむる約束で、イスラエルはウクライナへの軍事支援を行わないことになっている。
しかし、先日は、イスラエルのコーヘン外相が、ウクライナでゼレンスキー大統領と会う動きもあり、ロシアのイスラエル警戒度も高まってきている可能性も指摘されている。