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ヨルダンのアブダラⅡ国王がパレスチナ自治政府アッバス議長訪問
パレスチナ人たちは、先日行われた、ネゲブサミット(イスラエルとエジプト、湾岸署国の結束表明)に反発を表明している。
パレスチナ側を支持するはずのアラブ諸国が、イスラエルと手を結ぶことになり、パレスチナ人が忘れられるかのように見えるためである。
このため、国内に多くのパレスチナ人を抱えているヨルダンのアブドラ国王Ⅱは、このサミットに参加せず、別の枠組みで、UAEなどとの会談を行った。
また、サミット当日の28日にはラマラを訪問して、パレスチナ自治政府のアッバス議長を会談した。国王のパレスチナ訪問は2年ぶりである。話し合われたのは、ラマダン中の治安である。
ヨルダンは、特に神殿の丘を宗教的に管理する権威を持つ存在なので、治安維持に大きな役割を果たす立場にある。
アッバス議長は、アブドラ国王に先立つ27日に会談した、ブリンケン国務長官にも二国家(パレスチナ国家設立)へのこだわりを伝えていたが、ヨルダン国王にも同じ訴えであった。これが揺らいでいるので、希望が見えない、パレスチナ人の怒りがまた爆発すると警告しているのである。
ガンツ防衛相がヨルダン訪問:ラマダン中の治安維持について
ガンツ防衛相は、ヨルダン国王と一緒にアッバス議長に会うことを計画していたが、ベネット首相に止められたため、29日、ヨルダンのアンマンに出向いて、アブドラⅡ国王と会談した。目的は、ラマダン中の治安維持である。
ガンツ防衛相は、ラマダン中、西岸地区やガザ、エルサレムを往来できるようし、特に神殿の丘で自由に礼拝できるように配慮した計画を提示。アドバイスを求めた。イスラエルは、ガザのパレスチナ人2万人にイスラエル国内での労働ビザを出したところであった。
アブダラⅡ国王は、神殿の丘周辺からメノラーなどの障害物を取り除き、ユダヤ人たちが、中で祈らないなどを徹底するように述べたという。
ヨルダンとイスラエルの関係は、ネタニヤフ前首相の時に、いくつか治安関係の問題が発生し、冷え込んでいたが、新政権になり、ラピード外相や、昨年夏にはベネット首相もヨルダンを電撃訪問しており、徐々に関係は回復しつつあるとみられている。
www.timesofisrael.com/gantz-meets-jordanian-king-in-amman-to-discuss-tensions-amid-ramadan/
ヘルツォグ大統領ヨルダンのアブドラ国王訪問
今月に入り、ラピード外相、ガンツ防衛相に続いて、ヘルツォグ大統領がまた本日、ヨルダンのアブドラⅡ国王を訪問する。目的は、やはり、ラマダン中の緊張を緩和することである。
今回はめずらしく、訪問前に、訪問することが公にされたことが注目されている。ヨルダン市民の7割は、パレスチナ人なので、イスラエル官僚と国王の面談は公表が阻まれることが多く、たいがい、終わってからの発表になるという。
なお、4月には、ラマダンだけでなく、過越、復活祭もある。さらに5月に入ると、独立記念日もある。無事に日々が過ぎていくよう祈られたし。
石のひとりごと
ウクライナ戦争でもそうだが、人間一人一人は、皆平穏に生きたいを願っているのに、なぜか争い、殺し合うことになってしまう。
外交を通じて、国が動く。それによっては、国々にいる人々の生活や命までが動かされてしまう。人間にはどうしても止められないのである。
その世界をすべて支配されている神の計画は私たちにはわからない。だから、この神を恐れ、人間の罪と弱さを認めることこそが知恵だと聖書は教える。その罪を贖うことができるのもまた神であるからである。
私は知った。神のなさることはみな永遠に変わらないことを。それに何かを付け加えることも、それから何かを取り去ることもできない。神がこのことをされたのだ。人は神を恐れなければならない。
今あることは、すでにあったこと。これからあることも、すでにあったこと。神は、すでに追い求められたことをこれからも捜し求める。(伝道の書3:14-15)