ラビ・カニエフスキーの葬儀に75万人:ブネイ・ブラック 2022.3.21

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ラビ・カニエフスキー
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イスラエルでは、18日、「トーラーのプリンス」と呼ばれ、相当な影響力を持つラビ・ハイム・カニエフスキー(94)が死亡。

20日、海岸に近いテルアビブ郊外のブネイ・ブラックで葬儀が行われ、50万から75万人が町の通りを文字通りぎっしり埋め尽くすこととなった。ベネット首相、ラピード外相、ガンツ防衛相もそれぞれ、ラビへの敬意と遺憾を表明した。

海岸に近い南北をつなぐ幹線道路4号線は、ブネイ・ブラックを通過しているため、一時、閉鎖された。この規模の葬儀は、2013年に、エルサレムで行われたチーフラビ・オバディア・ヨセフの葬儀で80万人が通りを埋め尽くした時以来である。

2021年、メロン山では、群衆となった超正統派たちの宗教行事で45人が死亡するという事故が発生している。警察は、今回も将棋だおしが懸念されるとして、前日から警告を出すとともに、当日は、警官3000人を出して、警備にあたらせた。

警察のビデオでは、拡声器で「危ないので、前に進まないようにお願いします!」と叫んでいる。霊柩車の周囲は、警察ががっちり守っているのがわかる。

しかし、ラビ・カニエフスキーが埋葬される墓地へは、警察の検問を破って駆け込む人々の様子もみられている。幸い、死者はなかったが、50人が負傷し、4人が病院へ搬送された。

ラビ・カニエフスキーは、ユダヤ教超正統派の中でも、リトアニア系でタルムードの研究で著名なラビ一家の末裔である。学者であり、霊的指導者であった。

最近ではコロナ対策で、その鶴の一声で、最善の感染予防は、人を重んじることだと医療的見解とは違うことを述べたところ、人々が医療関係者の言うことを軽んじてしまい、ブネイ・ブラックでの感染が他地域より悪化する事態となった。

この時、保健省は、ラビ・カニエフスキーを訪問し、医療の方針に従うよう皆に指示してほしいと依頼。ラビはこれを受け入れて、医療に従うよう指示している。

なお、後継者と目されるラビ・ゲルション・エデルステインは98歳。失礼ながら、次なる大規模葬儀は、何年も先ではないかもしれない。

www.timesofisrael.com/unparalleled-in-his-generation-rabbi-kanievsky-laid-to-rest-in-massive-funeral/

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。