世界終末時計:終わりまであと1分40秒:Bulletin of the Atomic Scientists(原子科学者会報)2022.1.24

1947年の会報 日本のノーベル賞受賞の仁科芳雄博士も加わっている ウィキペディア

原子力化学の米誌が1947年から、Bulletin of the Atomic Scientists(原子科学者会報)が提言している世界終末時計。原子力開発の現状を中心に、世界で起こっていることを総括し、世界の終末(アルマゲドン)まで、あとどのぐらいの時間が残されているかを、予想する時計のことである。

この世界終末時計が、今年1月20日、あと1分40秒と発表された。3年前に史上最短となるこの時間になってから、改善がないまま3年目に入ったということである。

www.bbc.com/future/article/20220119-how-to-read-the-doomsday-clock

世界の終末時計が、これまでに最短を記録したのは、米ソの核兵器開発とその実験競争に歯止めがかからなかった1953年で、終末まで2分とされた。その後、交渉で改善がみれたため、終末時計は、一時12分にまで戻された。しかし、ベトナム戦争の勃発で、1963年には7分となり、1984年には、再び米ソの冷戦が危機的となり、終末まであと3分とされた。

その後、1990年にドイツが統合され、1991年に旧ソ連が崩壊し、冷戦が終わったことを受けて、以後、終末時計は、再びもどされたものの、北朝鮮とアメリカとの決裂、イランとの核合意も暗礁に乗り上げた2018年には、終末時計は、0時まであと2分にまで進められた。

世界終末時計の動き ウィキペディア

その後は、地球温暖化問題で災害が頻発している中、世界諸国が一致して効果的な対策がとれていないこと、新型コロナ・パンデミックで、先進国と後進国の間に明らかな不平等が明らかになたこと、またインターネットの拡大で、偽情報が出回り、人々を危険な行動にかりたてるケースが相次ぐなどで、2020年に、世界の終末までは、あと100秒、1分40秒とされたのだった。それから改善がないというのが、今年の発表である。

time.com/4193889/doomsday-clock-changed-2016/

<石のひとりごと:世界に終末があるということ>

日本でも、世界情勢や気候変動から、地球が大きな変化の時期に入っていることは誰もが察していることだろう。しかし、特に、聖書の概念がない日本では、この終末とかアルマゲドンとかいう言葉に不慣れであるかもしれない。

しかし、世界最大のベストセラーである聖書によると、ちょうど人間個人に終わりがあるように、世界にも終わりがあると書いてある。実際、その気配は、聖書を読んでない人にも明らかになりつある。

しかし、よく考えてみると、自分自身を含め、この世界があるということ自体、“自然”なことではない。これほどまでに綿密な世界は、自然に生まれ出てくると思う方が不思議だろう。その背後には、すべての支配者である神、主がおられるというのが、聖書の大前提である。創造主は、これを祝福することも、崩壊するにまかせることも可能だと書いてある。

炭火を吹きおこし、武器を作り出す職人を創造したのはわたしである。それをこわしてしまう破壊者を創造したのもわたしである。(イザヤ書54:16)

核兵器で争っている人間だが、そもそもそれをつくるに任せた神がおられるということ。また神には、それを破壊することも可能だと聖書は言っている。では、だれを一番恐れなければならないかといえば、実は、この神なのである。

だから、自分が死ぬ方が早いか、地球の最後が来るのが早いか、いずれにしても、生きている間に、この天地創造の神に会う準備をするようにと書いてあるのである。

なぜかというと、この神はただただ恐ろしいのではなく、人間の足りなさをよく心得て、その救いの道を神自身が提供し、人間を招いているというのが、聖書のメッセージなのである。日本ではただの宗教の一つと捉えている人がほとんどだが、これらを信じている人や国というのが、大部分なので、こんな世界終末時計なるものが、世界にはあるということなのである。

レは何をしたらいいのかだが、それは、この大前提の創造主なる神の前に、自分足りない者であるのに、自分がすべてであると考えてきた思い上がりという罪を認める。そして、人間にはこの問題に対処できないために、この神自身から提供されている、イエスの十字架と復活を通した赦しを信じて受け取り、この神との関係を本来あるべき姿にしておくということである。

驚くべきことに、この神はしんぼうよく、私たちを待ってくださっている。しかしそれもやがて終わるということなのである。

世界はあと1分40秒、その日は近い。できるだけ多くの人にこの聖書のメッセージが届くように。

主を求めよ。お会いできる間に。近くにおられるうちに、呼び求めよ。悪者はおのれの道を捨て、不法者はおのれのはかりごとを捨て去れ。主に帰れ。そうすれば、主はあわれんでくださる。私たちの神に帰れ。豊かにゆるしてくださるから。(イザヤ55:6-7)

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。