イスラエルでは、再び感染拡大が目立つ様になっている。昨日の新規感染者は1988人、その前日は、1809人と再び増加傾向にある。死者も昨日12人、一昨日13人と10人以上が続き、死者合計は859人である。感染者数が10万人を超えていることからすると死亡率は、かなり低いといえる。(日本:総感染者数6万3021人で死者1196人)
しかし、コロナ”帝王”ガムズ教授は、感染数が、特にハイファで、再び増加に転じており、特にアラブ人居住地が悲惨なことになっていると強い警戒感を表明した。ガムズ教授によると、アラブ人居住地だけで、毎日500人が感染しているとのこと。
同時に、ユダヤ教超正統派の間でも、再び感染が拡大しているとのこと。ガムズ教授は、政府がロックダウンを匂わす中、自分はロックダウンはしない方針であることに変わりはないとし、市民の協力を強く要請した。
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<ウクライナ政府がイスラエルからの新年巡礼者を制限へ>
超正統派の間で、感染が広がる中、毎年超正統派3万人がやってくるウクライナのウマン市。ガムズ教授は、イスラエル政府が、ウマン行きの80便を停止しないことを受けて、ウクライナ政府にこの飛行機の拒否を要請した。しかし、すでに2000人近い超正統派はすでに、ウマンに到着しているとみられる。
これを受けて、ウクライナのゼレンスキー大統領は、「イスラエルの首相からの強い要請により、新年に訪れるユダヤ教超正統派の人数をかなりの数まで減らすことにする。」と発表した。
すると、ネタニヤフ首相はこんな要請はしていないと主張。もし要請したとなると、超正統派らの票、政党の支持を失うからである。こうなるとガムズ教授が避難を一手に引き受ける形である。
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<アラブ、超正統派以外は減少傾向?:軽症者ホテルを閉鎖へ>
ガムズ教授は、イスラエル軍を使ってできるだけの検査、隔離を行って、不要なロックダウンを避けるということである。
このため、感染拡大が収まりつつある一般の地域では、9月下旬から始まる秋の例祭シーズンに備え、軽症者用のホテル28箇所を、通常業務に戻す作業がすすめられている。秋の例祭シーズンには、外国人観光客だけでなく、ホテルでのんびり過ごそうとするイスラエル人も多いからである。ただし、必要が発生すれば、48時間以内に、コロナ患者様にする準備は維持しておくとのこと。
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実際のところ、イスラエルでは、北部ガリラヤ地方、南のエイラットなど、いわゆるリゾート地のホテルは、イスラエル人客で満員で、もはや、予約が入らないほど混んでいるという。
ホテルのダイニングはどうしているのかと聞くと、前と同じバイキング式だが、食べ物はビニールシートでカバーしてあるほか、客はマスクと手袋で、自分で給仕し、テーブルについてから、マスクをはずして食べているとのことであった。
学校については9月1日から始まる予定だが、ガムズ教授は、対面授業をフルで開始するのは、低学年のみとの計画を出している。これについては国会はまだ承認には至っていない。
ガムズ教授は、本気でこの責任を果たそうとしているように見受ける。しかし、政治の力はやはり大きい。感染症対策はスピードが肝心だが、”皇帝”とまで言われたガムズ教授でも、思い通りには事は運んでおらず、教授のいらだちが伝わってくる。
<石のひとりごと>
コロナは、各国の本性を暴露している。イスラエルについては、やはり、イスラエル市民の多くが感じているように、ユダヤ教超正統派への歪んだ過保護という傾向が今回も明らかにされたようにみえる。
しかし、一方で、この人々が、イスラエルのユダヤ性を強調しているので、彼らに全面的に合意するわけではないが、やはりどこか主の計らいであるのかもしれないと思わされる