サウジアラビアなど、世界に出て出稼ぎをしているパレスチナ人労働者ら約6000人が立ち往生になっている。パレスチナ自治政府が、国境をすべて閉鎖していることと、他国のように、空港がないこともあり、チャーター便を出して迎えに行くこともできないからである。
パレスチナ人が海外に行く場合、イスラエルのベングリオン空港を使うか、ヨルダンを経由することになるが、コロナ危機で、いずれの場合も、非常に困難である。エジプト国境では、ガザに帰れないパレスチナ人1500人が立ち往生になっているという。
パレスチナ自治政府は、西岸地区併合問題で、イスラエルとの関係を、少なくとも表向きはすべて遮断した形になっているので、以前よりもさらに、パレスチナん人が、パレスチナ地域に戻ることが困難になっているといえる。
帰れなくなったパレスチナ人たちは、「Bring us back home」というフェイスブックページをたちあげ、情報の交換を行い、滞在場所の家賃を支援する人々も起こされているという。
このページを運営しているパレスチナ人のザイード・シュアイビさん(31)によると、ベングリオン空港を通って、帰域できた人もいるようである。
エジプトにいるパレスチナ人1600人については、パレスチナ自治政府がヨルダンを経由し、イスラエルとの国境橋(アレンビーブリッジなど)を通って、帰域できるよう働いているようだが、詳細は不明。
帰れなくなって滞在費用もない、家族に仕送りもできない。ガザでは失業率は50%で、食べ物も買えない。パレスチナ人たちを覚えてのとりなしも必要である。