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ミネアポリスでジョージ・フロイドさん(46)を警察が殺害
アメリカは新型コロナで10万人以上を失い、経済にも非常に大きなダメージを受けた。まだコロナの沈静化が見えないが、経済が崩壊してしまうため、今、少しづつでもと回復への道を歩み出そうしている。
そのような中、5月25日、アメリカ北東部のミネソタ州、ミネアポリスで、白人の警察官が、取り締まり中にアフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイドさんの首を膝で圧迫し続けて窒息死させた。これがきっかけとなり、アメリカ全国でデモが発生。その多くが、警察の車に火を放つなどの暴動にまで発展している。
ことの発端となったミネアポリス市は、フロイドさんを殺害した警察官デレック・ハウビンを殺人で逮捕するとともに、現場にいた警官4人を解雇したと発表した。しかし、暴動を沈静化することはできなかった。
白人警官によるアフリカ系アメリカ人への不当な暴力は今に始まったことはなく、死亡するまでにいたったケースは過去にも何度も発生している。最近では2014年にも同様のデモにまで発展したのであった。
今回も暴徒らは、「黒人のいのちは大切だ」というスローガンに加えて、「息がつまる」というフロイドさんの最後の言葉をもって、怒りの放出による破壊を続けている。
この表現はあとでひんしゅくをかっただが、実際には、まるで1938年、ドイツでユダヤ人ビジネスの店やシナゴーグが一晩のうちに破壊尽くされたクリスタルナハトの時のように、店舗のガラスに落書きしたり、ガラスはこなごなにされ、パトカーなど、あちこちに放たれた火が燃え上がって、非常に恐ろしい光景になっている。
www.timesofisrael.com/destruction-continues-in-california-as-more-curfews-declared/
ミネアポリスのユダヤ人市長とユダヤ人社会
ミネアポリスのヤコブ・フレイ市長は、ユダヤ人である。左派市長として、少数民族の住居の改善などを行っていたという。暴動に対し、沈静化を呼びかけたが、いまいちリーダーシップにかけていたとみえ、効果はなかった。
フレイ市長は、市長としての経験も浅く、危機管理に対処できていなかったようである。暴動発生後に記者会見を開いたが、「これからどうするんだ」との厳しい詰問もあり、「絶望的な失敗者」と非難された。トランプ大統領は、「弱越しの過激左派市長」と非難した。
www.timesofisrael.com/as-minneapolis-burns-jewish-mayor-takes-heat-for-the-response/
ミネアポリスのシナゴーグは、暴動がシナゴーグにまで及ぶことを恐れ、トーラーを移動させたという。これまでに反ユダヤ的な落書きもみつかっている。
一方、ミネアポリス在住のユダヤ人、ビビアン・フッシャー医師(58)は、燃え盛るミネアポリスを5時間歩き回り、ガラスの破片などがささっている負傷者の手当てを行った。また貧しい少数民族の人々へ、消火器や、食料配布も行っている
www.jpost.com/diaspora/minneapolis-jews-care-for-a-city-in-turmoil-giving-aid-and-cleaning-629899
西海岸:シナゴーグも落書きや破壊の被害
カリフォルニアでの暴動では、サンフランシスコ、ロサンゼルス、ビバリーヒルズや、サンタモニカでも夜間外出禁止令が発令さえた。しかし暴徒は守っていないとBBCは伝えている。
ロサンゼルスでは、複数のコシェル食品店(ユダヤ教律法にかなった食品)や、パン屋、シナゴーグで、落書きや破壊の被害にあった。
www.jpost.com/diaspora/kosher-stores-synagogues-vandalized-and-looted-in-ongoing-la-protests-629895
東海岸:ニューヨークも夜間外出禁止令
東海岸では、すでにコロナでぼろぼろのニューヨークや、ホワイトハウスがあるワシントンDCでも、夜間の外出禁止令が発動された。
ホワイトハウス周辺では、31日、日曜夜、1000人にも及ぶデモ隊が、スローガンを叫びながら警察と衝突したため、一時トランプ大統領を安全な場所へ避難させた。また外出禁止の午後11時を過ぎても、デモ隊が引き下がらないため、治安部隊は、催涙弾を使っている。
ホワイトハウスでは、これらの暴動を、9.11以来の危機と捉え、1700人に及ぶ国家の治安部隊やシークレットサービスまで出動をさせた。特にホワイトハウス周辺では、連邦保安局や、薬物対策の組織からのチームも出動している。
デモは、過激派が人々の怒りをあおっているとの情報もあるが、コロナ危機の中で、いわゆるエッセンシャルな、体を使う仕事を貧しい黒人たちが担ったことで、黒人の死者がもっとも多かった。こうしたことに対しても怒りがつみあがっていたのではないかとも言われている。
しかしデモは、アフリカ系アメリカ人だけで行っているのではなく、おそらく左派系で、これに同調する白人のアメリカ人も参加している。
この全国で拡大する暴力的なデモで、これまでに少なくとも4400人が逮捕された。(BBC)
www.timesofisrael.com/as-protests-closed-in-on-white-house-trump-was-rushed-to-underground-bunker/
石のひとりごと:霊的な側面もあるか?
アメリカは今、新型コロナ、中国との対立激化、そして全国的な破壊をともなうデモが発生するなど、本当に災難続きである。
トランプ大統領は、大統領としての気品にかけるだけでなく、時に自国優先主義の自分勝手ともみえる方針を打ち出して世界からは、ひんしゅくを買っている。しかし、同時に、不思議にも聖書に従おうとする動きを見せ続けていることも否定できない大統領である。
ペンス副大統領、ポンペオ国務長官という2人のけいけんな福音派の側近を大事にし、イスラエルの首都はエルサレムだと宣言して、ついにアメリカの大使館をエルサレムに移動させた。
同性結婚をみとめず、中絶も認めない。コロナ危機では、全国に強制はしなかったが、教会も不要不可欠な場所だとして、各州に、教会での礼拝の再開も求めた。
いわゆるポリコレで、同性愛も認めるオバマ前大統領時代には、教会は潰れるところも多かったと聞いていたが、トランプ大統領になってからは、そのような厳しいニュースは聞かなくなっている。
そのトランプ大統領が、これから大統領選挙に向かおうとする今、これほどまでに様々な危機がアメリカに押し寄せているわけである。
反トランプ派からみれば、トランプ大統領の悪い行いにより、アメリカに災難を招いているなどと考えるかもしれない。しかし、逆に、聖書に反抗する霊的な勢力からすれば、トランプ大統領は、受け入れがたい存在である。だから攻撃し続けているともいえなくもない。
どちらか言い切ることはできないが、アメリカが今、非常に危機的な状況に立っていることは間違いないだろう。
世界最大のキリスト教国であるアメリカは、これからどうなっていくのだろうか。アメリカとトランプ大統領を覚えて祈るとき、霊的な視点も必要になってきている。