連立政権立ち上げ期限28日を迎えたガンツ氏は、リブリン大統領に14日間の延長を求めたが、受理しないと言われた。その後、リブリン大統領は、ガンツ氏とネタニヤフ首相に対し、48時間以内に、統一政権を立ち上げるよう指示した。
ところが、2人は、48時間以内に、これを成し遂げることができなかった。リブリン大統領は、次に、ネタニヤフ首相に組閣のための28日間を与える事はせず、法律でさだめられた第三の道、国会に対し、21日以内に、連立立ち上げを任せる人物を推薦するよう命じた。
とはいえ、国会の弱小党が、何かできるわけもないので、要するに、ネタニヤフ首相と、ガンツ氏が、あと21日、交渉できることになったということである。
もし21日以内に、結果をだすことができなかった場合、国会は解散となり、4回目の総選挙を行わなければならなくなる。その場合、準備3ヶ月をみて、8月4日が、4回目総選挙ということになると、リブリン大統領は示唆した。
何が問題なのか:ネタニヤフ首相の起訴に関して
ガンツ氏が、ついに折れて、ネタニヤフ首相の下で、連立を組んでも良いといったにもかかわらず、いったい何が原因で、最終的な合意に至る事ができないのだろうか。
ネタニヤフ首相のリクードは、首相、または副首相(ガンツ氏が首相の間は、ネタニヤフ首相は副首相になる)は起訴されないとする法案を通して、ネタニヤフ首相をこの問題から、解放するよう求めている。
青白党の存在意義は、ネタニヤフ首相の犯罪を絶対に認めないということから始まっているので、これをガンツ氏が認めることは、さすがに難しい。
世論調査によると、新型コロナ対策を通じて、ネタニヤフ首相の支持率が上がっているので、ネタニヤフ首相は4回目総選挙に意欲を示しているという。一方で、青白党も、次期選挙では、議席数を増やせるとみており、4回目総選挙に意欲的だとのこと。
リブリン大統領は、国会がなにか活路を見出し、4回目総選挙にならないことを望むと表明している。