イスラエル感染急増：感染6211人（620人増)・死者31人（11人増）2020.4.2

新型コロナの世界規模パンデミックは拡大の一途をたどっている。感染者は現在、世界で93万5960人。死者は４万7245人。

イスラエルでも、市民はほぼ完全な外出禁止だが、それで感染者、死者ともまだ増加傾向である。こうして記事を書いている間にも死んでいく人がいる。現在、感染者は、6211人、死者は31人。重症者は107人。人工呼吸器に依存している人は、81人である。（今も増えているはず）

新たに死亡した5人は、エルサレム・シャアレイ・ツェデック病院のから女性(74）、男性（72）ともう一人の3人、シェバ・医療センターに入院していた女性(66）、ウオルフソン医療センターに入院していた男性(66）。全員、なんらかの基礎疾患があったとのこと。

上記、記事が出た後にあらたな死者が出た。アフラの男性(77）、アシュケロンの男性(78）、シェバ病院入院中の男性(95）、ベエルシェバの男性（87）

次々に人が死んでいく様子は、やはり黙示録の中の、死をもたらす青い馬でも出回っているのではないかとの思いも浮かんでくる。

ユダヤ教超正統派の感染が問題となっているが、6092人の感染者のうち、最大は、1日で131人増えて807人となったエルサレム（最大の超正統派地区メア・シャリームあり）であった。次に、1日で、159人増えて723人となった、テルアビブ東の超正統派地域ブネイ・ブラックである。

現在、ブネイ・ブラックは、ほぼ封鎖状態に置かれている。

しかし、Times of Israelによると、当局に反抗的であったブネイ・ブラックで、著名なラビの妻の葬儀が、1日、国の規定に従った形で行われたため、ようやく、この地域でも、感染予防が進むのではないかと期待されている。

このほか、イスラエルでは、アラブ系市民の間での検査が遅れていることが指摘されている。現在、それらの地域での検査が急ぎ、すすめられている。

1日に新型コロナで死亡したタマル・レビ・ペレツさんは、ロッド在住の49歳だった。タマルさんとその夫シモンさんには、なかなか子供が与えられずにいたところ、４年前に、ようやく双子の男の子を授かった。その数ヶ月後、シモンさんは、心臓発作で突然この世を去った。

今度は、タマルさんが新型コロナで死亡して、今、この双子たちは、孤児になってしまった。あまりの悲劇に、タマルさんの姪のサムジャさんにロッド市長が協力して、この双子のための献金を募った。

すると13770人が応答し、30日で50万ドルを目標としていたところ、24時間で、目標を超えた55万ドルが寄せられた。

双子は、叔父夫婦が育てるとのこと。サムジャさんによると、一族は大きく、結束しているので、子供達を支えて、しっかり育てると語っている。

中国、韓国の例をみると、精神病院に入院している人々の間で、爆発的な感染になる可能性が高いということがわかっている。

イスラエルには、精神病棟にいる患者が3500人いる。この人々と、医療スタッフの感染を予防するため、イスラエルは、世界初となる、新型コロナ対策精神病病棟を立ち上げた。現時点では16床とのこと。感染した患者はここへ搬送され、監視カメラ付きの個室に入ることになる。

＊隔離ホテルではパーティ？

新型コロナ陽性とされ、軽症である場合は、自宅隔離か、隔離ホテルに搬送されることになっている。そのホテルの中にいる人々は、普通にともに食事したり、騒いでいるようである。どっちみち、全員が感染者なのだから、もはや楽しく過ごした方がよいということのようである。

隔離が長く続くと、精神的な影響も大きくなってくる。加えて、イスラエルでは失業者が早くも100万人を超えた。これは日本も同じだが、新型コロナとは直接関係のない、自殺者のような人々が出てこないようにと願うばかりである。