シリア北東部イドリブは、反政府勢力の最後の砦となり、多くの難民(主に女性と子供たち)が集まる地域となった。イスラエルとの国境クネイトラで、イスラエルの医療やその他の支援を受けていたシリア難民も、最終的にはこの地域へ移動していったのであった。
このため、2011年には150万人であった人口が今では300万人にまで膨れ上がっていた。
この地域と国境を接するトルコは、2017年、ロシア、イランとの3国で、この地域に安全地帯を作ることで合意した。しかし、この合意が実行されることはなく、ロシアとイランは、この地域を奪回しようと攻撃を続けるシリア軍を支援する側にまわった。
シリア軍の攻撃は残酷、無差別で、学校や病院も破壊された。昨年12月以来、特にシリア軍の攻撃が激しくなったことから、100万人に近い人々が、極寒の中、逃亡を余儀なくされ、難民のまた難民状態となった。このうち、30万人は、今年2月に入ってから難民になった人々である。
この人々(多くは女性と子供たち)は現在、厳しい極寒の中、屋外でサバイバルしており、人道的に大きな問題となっている。逃亡先として一番近いのはトルコだが、トルコは、すでに360万人もの難民を受け入れている。今以上の難民が流入することを黙認するわけにはいかない。
トルコは、3国で合意した当初の目標である安全地帯の設立を訴えている。しかし、これが実現しなければ、トルコは、軍を進ませてでも難民の流入は阻止すると言っている。
www.bbc.com/news/world-middle-east-45403334
トルコのエルドアン大統領は、トルコの攻撃は”時間の問題だ”と言っている。