ガザから爆発物を付けた風船によるイスラエルへの攻撃は散発していたが、14日、ガザから爆発物を付けた風船が、ガザ周辺のイスラエル人コミュニティ上空で爆発。学校上空で爆発したものもあり、子供達は、シェルターに駆け込まなければならなかった。
さらに、金曜朝にも、ガザから爆発物つき風船が、多数、ガザ周辺ネティボットに着弾した。これら一連の攻撃は、11日、イスラエルが、エジプトを介して、ハマスが風船攻撃をやめるなら、ガザの外での労働許可500人分と、漁業領域の制限緩和を申し入れたところ、ハマスがこれを受け入れたと伝わっていたところだった。
風船攻撃が終わらないのを見て、ネタニヤフ首相が、「イスラエルは、ハマスに対する強力な攻撃を計画している。思わぬ時にそれを発動する。」と釘をさす発言をした。すると、ハマスは、また攻撃をやめると伝えてきたとのこと。このようないたちごっこはいったいいつまで続くのだろうか。
風船爆弾では、迎撃ミサイルは発動しない。しかし、危険性については変わりなく、南部住民は、日常的にシェルターに駆け込む緊張と恐怖を経験している。まさに異常な日常を強いられているといえる。
南部住民としては、軍に早くガザを一掃してもらいたいのだが、そうなると、イスラエルが資金を出して、その後始末をしなければならない上、国際社会からは、圧倒的な武力で占領しているとして、非難されるのがオチである。政府としては、できるだけ、この状況にはしたくないのである。
このため、ムチとともに様々な自立支援をするというアメを与えることで、ガザ住民のイスラエルへの敵意をそいでしまうというのが、今のところの方針で南部住民たちは、国に見捨てられたとも感じている。
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