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イスラエルが1年以上にわたる戦争を続けて疲弊し、世界では、反ユダヤ主義暴力が倍増している。こうした中で活躍するのは、イスラエルと世界のユダヤ人をつなぐ、ユダヤ機関(Jewish Agency)である。
ユダヤ機関は、イスラエルの建国にも活躍した世界的なユダヤ人組織である。2024年のユダヤ機関の働きが紹介されていた。
2024年イスラエルへのアリヤ(移住)3万1000人
ユダヤ機関の働きの第一は、世界にいるユダヤ人のイスラエルへのアリヤ促進である。
12月29日(日)にユダヤ機関が発表したところによると、2023年10月7日のハマスによる虐殺事件が発生してから、2024年末までに、イスラエルへアリヤ(移住)したユダヤ人は、3万5000人。このうち2024年中にアリヤした人は3万1000人であった。
移住元は、100カ国以上からだが、特に欧米諸国からの移住が増加傾向にあるとのこと。また、移住者の3分の1は、18歳から35歳と若い世代で、移住してすぐにイスラエル軍に入隊した人もいる。
この背後には、世界で高まる反ユダヤ主義暴力の中、ユダヤ機関が、世界で移住を促進するプログラムを行なっていることが考えられる。イスラエル政府とユダヤ機関が協力して行なっている若者の移住促進プログラム、マサを通しての移住も数千人に上っているとのこと。これらのプログラムは、主に欧米で行われている。
世界のユダヤ人保護
世界で反ユダヤ主義暴力が倍増悪化している。このため、ユダヤ機関は、安全保障基金として、1900万シェケル(約7億6000万円)以上を、62カ国のユダヤ人社会に対して使っていた。具体的には治安強化のため、監視カメラを設置することや、ドアを強化するなどである。
イスラエルへの移住者は増える傾向にあるが、一方で、移住を考えない、特に若いユダヤ人たちの間で、イスラエル離れが問題となっている。
2024年中、ユダヤ機関は、北米、ヨーロッパやラテンアメリカなど、65カ国に2300人の特使を派遣。10月7日の出来事について話し合う機会を持つなどの運動を行った。
テロ被災者家族への献金8000万シェケル(約32億円)以上
ユダヤ人たちは、たとえ知らない人であってもユダヤ人であるというだけで、助け合いをする人々である。また、ユダヤ教には、チャリティが宗教的にも定着している。
2024年中に、ユダヤ機関のテロ被害者基金を通して、全世界のユダヤ人から、テロ被害家族1万1000世帯に寄せられた献金は、8000万シェケル(約32億円)に上っていた。
またユダヤ帰還は、戦禍にあるイスラエル南部と北部国境に住む約1000人のティーンエイジャーに、夏と冬のキャンプを提供した。
イスラエルのビジネス支援3億5000万シェケル(約140億円)
またユダヤ機関とその支援団体は、戦争で影響を受けているビジネス8000社以上を経済的に支援した。緊急融資や資金援助などで、総額3億5000万シェケル(約140億円)であった。
www.jpost.com/diaspora/article-835250
石のひとりごと
ユダヤ人たちの世界レベルでの相互支援には、本当に驚かされる。ユダヤ人の間に大富豪が多いのもこの必要が満たされるためであるかもしれないとも思ったりする。
まさにユダヤ人は倒れそうでも倒れない。イスラエルが今その存在を取り戻した以上、この国も敵対する者たちが消え去ることがあっても、イスラエルが消え去ることはないと確信する
私たちは、この宝を、土の器の中に入れているのです。それは、この測り知れない力が神のものであって、私たちから出たものでないことが明らかにされるためです。
私たちは、四方八方から苦しめられますが、窮することはありません。途方にくれていますが、行きづまることはありません。
迫害されていますが、見捨てられることはありません。倒されますが、滅びません。
いつでもイエスの死をこの身に帯びていますが、それは、イエスのいのちが私たちの身において明らかに示されるためです。(第二コリント4:7-10)